お説教
無事(?)試験も終わり各自解散となったので柊先輩を捕まえて寮に直行した。
その光景を見た他の人たちがキャーキャー言っていたけどもう手遅れなので気にしていたらやっていけないと判断して無視を決め込む。苦渋の判断である。
部屋に戻り開口一番に告げる。
「なにか申し開きはありますか?」
「無いよ?」
はーーーーー!本当にあったまきた!
いくら罰ゲームとはいえ、大勢の人の目の前でキスかましてきて?何も無いと申すか!!
「あのですね、罰ゲームだろうがなんだろうが大勢の人の前でキスをするなんて非常識です。これから私はクラスメイトや同じ学年の人に皆の前でキスをするヤバいやつ認定されて生活しなくてはいけなくなったんですよ?」
「うんうん。あれだけ見せつければ変な女が寄ってこなくて安心でしょ?」
会話が、成り立たない…!?
同じ言語を介してるはずなのに微妙に噛み合ってない気がするのは私だけなのだろうか。
「だいたい私に変な女なんて寄ってきませんよ、先輩以外」
「いや、絶対に来るね。私にはわかるよ。あとナチュラルに私の事変な女扱いしてない?」
変な女でしょ。
初対面で薬盛って、襲ってきて、公衆の面前でキスして。
「まあまあ、とにかくやった事については後悔してないよ!」
「いや、後悔じゃ無くて、反省してください。そして二度とこんな事しないでください」
「陽菜ちゃん…一方的に要望を通すのは我儘だよ?聞いて欲しいなら私の要望も受け入れなきゃね?」
わっつ?
この人は一体何を言ってるんでしょうか。
一方的の権化みたいな人がなにか言ってるんだけど。
「いや、意味わかんないです。とにかく他の人がいる時に変なことしないでくださいね」
「じゃあ、1週間に1回はえっちしよう。それで手をうつよ」
キレてもよろしいので?
え?何、なんなのこの人。
「ほんとに何言ってんですか?急に頭が悪くなったんですか?」
「いや、あのね?私たち仲をより深めた方がいいと思うの。嫌な予感がするんだよね」
「嫌な予感?」
「うん、私たちの仲を引き裂こうとする厄介なやつが現れる気がするんだよね」
引き裂ける程の仲じゃなくない?そこまでつながって無いって思ってるんだけど、間違ってるのかな。てか急な予言やめて。
「だから週1えっち」
「絶対自分がしたいだけですよね」
「それもあるね。でも早めに陽菜ちゃんの心を手に入れなきゃなって。何が起きるか分かんないし、絶対大切にしたいから、他ならぬ私の手で幸せにしたいの」
…え、急になに。告白?
胸がギュンってされたよ。真面目顔、真面目トーンでそれはヤバい
「だから、ね?仲良くしよ?」
ああああああ!耳がぁ!!
囁きは禁止技じゃないの!?卑怯じゃないかなぁ!!
「返事は?」
「…はいぃ」
仲良くするしかないじゃん。
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・ワンポイント・
仲良く(意味深)
この時の陽菜ちゃんの脳内の仲良くは純粋なものなんでしょうかね。…柊先輩?不純な仲良くに決まってるじゃないですか
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