第47話 調査
※ラース視点
…クリスさんが亡くなったあの事件の調査が、正式に開始された。
あの時の人たちと、僕と、カイル先生がついていかせてもらっている。
…何もできない辛さは、笑えるもんじゃない。
それがわかるからこそ、同行を許可してくれたのだろう。
調査隊の方々とともに、魔物の痕跡を調査する。
「少し休憩しよう。みんな疲れてきてる」
調査隊を率いる、ワジョーユ・ミッドウェイさん。
彼女のミッドネームで気付いたかもしれないが、ワジョーユさんは、ロイドさんの妹さんである。
僕らと同年代らしい。
…ワジョーユさんが僕らを元気づけようとして、明るく接してくれているのは分かる。
笑顔の奥に見える悲しげなライトブルーの瞳が、それを物語っている。
悲しさは、当然ある。
だけどそれよりも、クリスさんはなぜ殺されなければならなかったのか。
それに対する怒りが、それを超えている。
…それにしても、なんでロイドさんは無口になっているんだ?
===
「ここを、魔物は通っていたみたい」
ワジョーユさんが言う。
僕らの目の前には、大きな穴が空いている。
明らかに人工的に作られた穴。
「どうする?行く?」
ワジョーユさんが聞く。
みんな、当然答えは決まっている。
「行く以外の選択肢、あります?」
ノアが言う。
「そうだよね、一択だよね」
ルークが続く。
「ラース、お前はどうする?」
リオナーガが僕に問いかける。
リオナーガとは、この調査の間にぎこちないながらも話し、わだかまりは完全になくなった。
「行きましょう」
それが、クリスさんへの、最大限の贈り物。
===
前には、3体の隊長級魔物。
それを、切り捨てる。
そして長い長い穴に、光が差し込む。
出口。
そこにあったのは、たくさんのそびえ立つ木。
森だった。
===
第47話投稿しました〜!
投稿再開です!
たくさんの☆、ありがとうございます〜!
さて! 少しでもこの作品が面白そうだなとか、続きを読みたいな等思っていただけましたら、☆3つ評価と作品フォローをして頂けますと幸いです!
読んで頂き、ありがとうございました~!
<(_ _)>ペコッ
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