第39話 第2陣

あと、5体。


もう、軽い魔力切れになっている。


額には、数十個の切られた傷。


腹にも一つ、大きな傷。


制服の右袖は切れて、呼吸をするのも苦しい。


咳をすると同時に血が吐き出る。


足が、動かない。


魔法が飛んでくる。


反応できず、目の上に当たる。


血がでてきて、左目にかかる。


力を、振り絞るんだ。


「剣術魔法 炎天の舞えんてんのまい


魔法を弾きながら、進んでいく。


腕が、額が、腹が、そして何より頭が痛い。


近くに来ると、魔物は魔法中心の戦闘方法から、お得意の力技に入る。


硬い拳が飛んでくる。


弾いて、弾いて、弾く。


[悪魔の牙デーモンファング]


みぞおちに魔物の腕が入り込む。


思い切り殴られ、動きを止めてしまう。


その中でも、攻撃は続く。


もう、あまり力は残っていない。


最後の抵抗、させてもらうよ。


「伝説級魔法 虹色の架け橋レインボーブリッジ


魔物に虹が突き刺さり、ぐんぐん伸びていく。


当然このレベルじゃ、致命傷にはならない。


爆発弾ボム!!」


虹を爆発させる。


魔物の体の内部で爆発する。


…正直、これは賭けだ。


これで、トドメになるか。


正直、よくわからない。


だから、少し無理をする。


「上級魔法 闇の矢ダークアロー


爆発しているところに、矢が降り注ぐ。


魔物達は避けられず、矢に当たる。


そして―――


魔物は死んだ。


勝った。


身体中の力が抜けて、倒れ込む。


そこで僕が見たものは、にわかには信じられないものだった。


さっきと同じ、魔物の数。


―――――――…第二陣?


そこに一歩遅れて、タグリさんとジャックさん、それにリオナーガが走ってくる。




===

※タグリ視点


登校中、魔力を感じた。


気になって兄さんと追いかける。


そこにいたのは、よく知らないイケメンと、大量の魔物だった。


魔物を追いかけている途中に聞いた。


このイケメンくんはリオナーガと言って、学園の方へ向かっていっている魔物と出会い、応戦。


仕留めきれず逃げられ、今の状況。


学園が見えてきてしまった。


そこにいたのは、傷だらけで倒れているラースくんだった。


即座に魔法を展開する。


「上級魔法 密林地帯セルバ!!!」


魔物の進行方向に、大量の木を生やす。




===

第39話投稿しましたー!


なんと!『英雄のその後』が週間ランキング870位!

感謝です〜!


また、100☆、感謝です〜!


さて!少しでもこの作品が面白そうだなとか、続きを読みたいな等思っていただけましたら、☆3つ評価と作品フォローをして頂けますと幸いです!




読んで頂き、ありがとうございました~!


<(_ _)>ペコッ








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