日本を防衛せよ
飛龍
第1話 潜んでいた戦いの火種
時は2020年
日本の横須賀にはとある艦が停泊している。
その名は『大和』あの激戦を戦い抜いた艦だ。
今は記念艦として停泊している。
少なからず犠牲が出たあの戦いを忘れさせないためだ。
時は遡り1937年3月
日本は満州国に悩まされていた。
海軍側は米英と手を結ぶため満州を放棄することを考えているが陸軍や国内からの反発もあり実現には至っていない。
日本はイギリスに外交官を派遣し再び日英同盟を結ぼうと考えているがやはりそれには満州国が悩みのタネとなっている。
だがイギリス側にも同盟締結は急務であった。
原因はドイツがソ連、イタリアとソ独伊三国同盟を結んだことだった。
海軍と陸軍の対立をそのままにしておけば後に響くことを予測し親米派の陸軍軍人の仲介を経て対立は速やかに落ち着いた。
陸軍側の同意もあり満州国を完全に手放すことに御前会議で決定された。
そのおかげでイギリスとの同盟が締結され再び日英同盟が結ばれたのだ。
イギリスの仲介によりフランス、アメリカ、オランダの三国とも同盟をアメリカのフィラデルフィアにて結ばれたためフィラデルフィア条約と呼ばれる。
要項は同盟国が他国より攻撃を受けた場合他の同盟国が宣戦布告すると定められた。
他にも武器の供与などを定められた。
翌年1938年日本で国際観艦式が行われアメリカからはコロラド級戦艦メリーランド、オマハ級軽巡洋艦オマハが、イギリスからはキングジョージ5世級戦艦プリンス・オブ・ウェールズが、オランダからはデ・ロイテルがフランスからはノルマンディー級戦艦リシュリュー、ドイツからアドミラル・グラーフ・シュペーが派遣された。
日本海軍は戦艦長門を筆頭に空母赤城、加賀、重巡洋艦高雄、愛宕、駆逐艦吹雪、叢雲、雪風が続いた。
そして最後尾に大型の艦影が現れた…大和である。
まだ対空兵装を装備しておらず艦橋の両側には何も装備されておらず乗員が並んでいる。
大和の登場は各国の派遣員の目に留まる。
特に警戒したのはアメリカとドイツだった。
両国とも運河の関係で建造できる軍艦の大きさに制限がある。
その後は事故も無く無事に終了した。
今は佐世保で二番艦武蔵を建造しており、川崎造船所に中型空母を多数建造する命令が既に出ている。
2年後2月5日
深夜フランスに主砲を向けた戦車が国境沿いに並んでいた。向けられた主砲は鈍く光っていた。
次回に続く
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