#心療内科#
21歳の時の話だ。
祖母は私を連れて大きな病院へ行った。
なぜ?と聞いても祖母は何も言わない。
心療内科で順番待ちをし、私の番がきた。
診察室はクリーム色を基調とした明るいイメージの部屋だ。
私は丸椅子に座らされ、先生はニコニコと挨拶をしてきた。
私に心当たりはない。もしやペットロスの事かもしれない、と私は先生の話を真剣に聞いた。
先生の言っている事は全く身に覚えのない事ばかりで、私は怖くなった。
ふと、先生の足元を見た。
あのかつらが、耳まで出ているかつらが先生の足元にいて、ゆっくりと振り返ってきた。
頭の目から上だけを床に置いているように、かつらのようなものから顔のようなものに変わっていた。
ソレと目が合ってしまった。
ソレは、その目は、まるで私のようだった。
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