短編集

まりも

ハートに火を点けて

あの日私は貴方に買われた


他の女には目もくれず

なんの迷いもなく私を選び

私の心に火を点けた


やめてそんなに吸わないで


もっとゆっくり…時間をかけて…


あぁ…身体がなくなっちゃう



すると貴方は私を突き放し私の身体を優しく叩く


するとまた私の身体を吸い始める


あぁ…貴方に吸われるたび私の身体はなくなっていくわ



貴方の呼吸が早くなる


もう、終わるのね



貴方は私の体を押し潰す


情けない姿で横たわる私



数分後には貴方はまた違う女を選ぶんだわ



もう身体がボロボロよ


ひどい男



でもまぁいいわ


貴方が捨てた女達の魂は

貴方の体を蝕んでいくのよ



うふふ、いい気味

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