転生少女、天使になった。
藍無
第1話天使転生、しちゃった、?
とある白い雲の上に人型の二人が立っていた。
「あれ?わたし、死にましたよね?ここ、天国ですか?」
金色の髪の少女がそう聞いた。
「はい、あなたは亡くらられました。ここは、天界です。」
水色の髪の丸い輪を頭上につけている女の人がそう答える。
「天界、、?」
「はい。あなたには今からここで生きて行ってもらいます。」
「え?何かしなきゃいけないの?」
「はい。」
「天国って何もしなくても幸せになれるいい場所じゃないの?」
「そんな夢物語に騙されていたんですか?」
女の人の顔が急に暗く怖い笑顔に見えた。こわい。
「ひぃっ、、えっと、、そうじゃないんですか?」
「はあ、やれやれ、そんな都合のいいことあるわけないじゃないですか?他の世界にはあるのかもしれませんが、この世界にはありませんよそんな場所。はあ、だる。」
これだから困るんだ、といったようすで、はあやれやれとあきれた様子でそう言ってきた。夢ないな、天国。ていうか、今だるって聞こえた気がするんですけど、、気のせいかな、、?
「そんなんですか?」
「ええ、そうですよ。。」
「じゃあもしかして地上と同じですか?」
「違う点は、この世界には神様がいて神様のために働くんです。あなたは今回亡くなった後に天使として転生したので、何も食べる必要もないし。」
神様、、か。この世界にはいるんだ。
「えぇ!?私天使になったんですか?」
「えぇ、あなたの地上での頑張りが認められたんじゃないですか?知らんけど、、です☆きゃぴ☆きゅるーん☆」
え?今の一瞬何があった?さっきまで普通にめんどくさそうに話してたのに急にこび売り始めたよ?ていうか、頑張り、、?私、地上では普通の平凡な社員だったけど。運、良かったんだ。不幸体質だと思ってた。ていうか、ここでも働かなきゃいけないのか、死後も働くとか社畜の極みっぽいな、。働かないとどうなるんだろ。
「そうなんですか。。えっと、働かなかったらどうなるんですか?」
「知りたいですか、、?」
急にまた女の人の笑顔が怖くなった。暗い笑顔、、怖い、なんかすごみがある。
というか、こびを売る口調はもうやめたようだ。あの一瞬、なんだったんだろう。。
「な、、なんでもないです。別に知りたくないです。」
「そうですか。ならいんですよ。なら、ね。」
うふふ、と笑っているこの人は、私の地上での知識で言うと天使の輪がついているし、白い羽が生えているし、天使に見えるのだが、悪魔のような笑い方だ。不気味すぎる。怖い。
「あのー、で、何の仕事をすればいいんですか?」
「そうですね、とりあえず神様のところ行きましょうか。行けば多分仕事もらえるんで。」
多分もらえるんだ。多分ってことは今までもらえなかった人もいるってことかな、、?怖いな。きっと聞き間違いだよね、ははっ、、気のせい、気のせい。
さっきから幻聴多いな。。そう思いつつ、私は頭をぺちぺちと軽くたたきながら、その天使についていったのであった。
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