第9話

私ね、本当はずっと寂しくて、誰かに受け入れて欲しかった。


全部見せて『そんなルイでもいいんだよ』ってそう言って欲しかったの。


我儘で欲張りでしょ?


でもなかなか曝け出せなかった。


こんな自分が情けなる時もあったよ。



だけど、やっぱりいざ人を目の前にすると素直になれなくて、まだ心を許しては駄目だと、自分を守ってた。



出逢ったばかりのあなた達をすんなりと受け入れることは、この時の私にとって1番難しいことだったの。



そのせいで嫌な思いさせたでしょ?


ごめんね。




この時の私は今よりもずっと弱くて、人を傷つけることで自分を守ってた。


本当は誰よりも受け入れて欲しかったのにね…




そんな自分にすら気が付かずに、まだ二人を私の中に入れては駄目だと。


そう頑なに思ってたんだ。

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