サンタはやってくる?(カクヨムコン10短編部門)

麻木香豆

🎄



「ママ、去年クリスマスプレゼント置いたでしょ」


 まだ11月入った頃だろうか。

 小学生の子供から衝撃的事実を発せられた。


 まだサンタクロースを信じ、欲しいプレゼントがあったら手紙に何が欲しいか、写真も貼っておくんだよというとその通りにしてサンタさんに郵送してねと。


「いい子にしますからお願いします」


 なんて、いい子の基準は何か知らないがいい子にしてればサンタからもらえると思ってるんだ、と思いながらも。


 それを元に我が家のサンタチームはLINEで共有してそれぞれプレゼントを手配して各部署に郵送、我が家にプレゼントを運び込むのは子供たちがいない学校の時。


 そして寝静まった深夜0時にわたしがなんとか起きて隠してあるところからこっそり並べるのだ、子供たちの枕元に。



 したらば去年、見られてたのだ!!!



 2年前には自転車を部屋に運び込んだ時は起きなかったのに。


「いや、そのね……」

 と、どう取り繕うかそこが重要である。


 そろそろサンタはいないよ!!! と言えばいいのに。

 「サンタはいる」ということになぜわたしは持っていくのかわからないがそれには理由がある。

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