バッドエンド(1)褪める

 「何してるの」

彼女がそう言う。頭の中は空であった。

 「死ぬなら勝手にすれば?」

まどろみにあった少しばかりの怖いという感情はいかなる時にも訪れる。それが生存本能であった。

 「別に、景色が良かったから…」

迷える羊は空っぽであり、埋め尽くされてる混濁があった。しかし、星屑ほどの恐怖心や安心がその頭蓋を穿たれた。

 「そっか…」

全てから逃げた先、自殺という逃亡を図ったが未遂に終わった。しかし、自殺という名の「逃げ」をしなかった場合それは「逃げ」とはならずに済むのか?選択肢は言葉の数だけあった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る