第四話知る
授業を受けずふと後ろを向くそこには自分と同じ頭の出来が悪い女子が授業を真面目に受けていた。
瞬間、静かに心臓が砕ける音と鼓動がとてつもなく速い速度で哀しみを鳴らした。
何もない平穏な学校にいる凡庸な自分に並行するような者であると思い込んでいたところを今の事柄で錯覚だと知り深く絶望した。
自分の平行線に止まっていたはずの彼女は前から真面目にずっと授業を受けていた。おそらく周りの人間は勉強をせず10点と勉強をして10点であったら過半数が前者を選ぶであろう。だが今の自分は後者と答えていただろう、授業を受けるそれだけの努力もできぬ自分を蝕み喰い続ける自分にさらに随までをも喰らえと唱える自分が白黒反転し現れていた。
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