君が残した道標

@halucabbage

第1話

「嘘なんてつかなければ良いのに...」


ある朝、母に急いだ様子で起こされた。

「幼馴染の優奈ちゃんいたでしょ!あの子が自殺しちゃったんだって...」

俺は不意に「え?」と声を漏らしてしまった。

幼馴染の佐藤優奈とは昔は仲良かったが、遠い叔母の家に引っ越すことになった。

幼馴染の住所も連絡先も母から聞いても、「知らない」の一点張りだった。


彼女は、元気に過ごしていたと思っていたが、自殺してしまったなんて...

信じられず、スマホのニュースを見たが、ある「女子高生が飛び降り自殺」という見出しをみて、絶望した。


佐藤優奈が自殺をした2日後に警察が尋ねてきた。「佐藤優奈さんの遺書に、あなたが性的暴行をし、自殺に追いやられたとの内容なのですが...嘘なんてつかなければ良いのに..」

俺は何も考えられなくなった、俺が何をしたんだとしか...


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