公園で出会った女
天川裕司
公園で出会った女
タイトル:公園で出会った女
公園で出会った女。
不思議だった。
今どき公園で出会いなんてあるのか?
そう思ってたけど、ほんとにそうなったんだ。
リアカ「これからもずっと一緒に居ようね♪」
「ああ♪」
俺たちは幸せだった。
その出会いから僅か数週間でいろんな経験をして、
2人の共有の思い出もどんどん増えて行く。
リアカは俺をいろんな所に連れ回し、
俺も彼女を連れてどっかに行きたかったから
ちょうど良く、それがどんどん思い出になっていく。
でもそうして居る内、
不思議なことが起き始めていた。
宅配便「ありがとうございまーす」
「…誰からだろ?」
いきなり家に届いた宅配便。
中を開けてみると…
「…とお…みね、あかり?…なんだよ誰だよこれ」
全く知らない女の私物が届いたようなのだ。
何か間違って送ってきたのかとも思い、
とりあえず郵便局に確認。
でも俺宛てに届いたのに間違いないみたい。
「とおみねあかり、とおみねあかり…」
とりあえず思い出をたどりながら、
自分の親戚の親戚や友達の友達…
そんなのをずっと考えていた。
でもやっぱりわからん。
俺の身近な友達や親戚には
もちろんそんな名前のヤツは居ない。
「うーん…」
とりあえずそっとしておく形で置いといた。
そしてまたデート。
リアカ「え?荷物?」
「そうなんだよ。なんか変な荷物届いちゃってさぁ」
俺はついその宅配便のことを彼女に言ってた。
「なんか誰のモノか知んないしさぁ、捨てるに捨てられなくてw郵便局に訳話して返そうとしてもさぁ、なんか俺宛てに届いてたみたいで」
リアカ「ふーん。そんなことってあるんだね」
「いや普通ねーだろこんなことw」
リアカ「でもさぁ、もしかしたらその荷物の持ち主、そのうちまた現れるかもよ?」
彼女はあっけらかんとそう言った。
それから数日後。
また荷物が届いた。
でも今度のは、
「えっ?!な、なにこれ…」
人の毛髪?
それも束ねられてきちんとした毛髪じゃなく、
風呂場や排水溝に詰まった感じであるような、
乱雑な形の毛髪。
「うわぁ…」
見てるのも嫌で、触るのはもちろん嫌だったから、
それはとりあえずゴミ箱に捨ててしまった。
それからもう1件、後日にペンやノートなど、
文房具が届いた。
前に届けられたのは衣服や小物グッズ?
女が使うようなモノばかりで、
そんなのが日常送られて来るなんて訳がわからん。
でもこの時、妙な気がして来て居たのは確か。
そしてまたデート。
リアカ「ええ?また送られてきたの?」
「…ああ、なんかそうなんだよ」
リアカ「へぇ。面白いこともあるもんね」
「…面白いこと?…あのさぁ、もしかしてお前…」
その時2人の様子を少し遠くから見ていた
中学生ぐらいの男女が居た。
女「…あの人、最近よく来てるよねここに」
男「ん?ああ、あの男の人、そうだなぁ」
女「でも1人で来てさぁ、ベンチに座って、いつも誰かと喋ってる感じじゃない?」
公園の隅に花束が置かれてあった。
それからその公園で、
或る女性と出会う男子が多くなったと言う。
おそらくその女性は同じ女性?
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=oZuB-Q9U6WY
公園で出会った女 天川裕司 @tenkawayuji
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