第45話
美冬ちゃんの可愛さに周りの男共もノックアウト。
バタバタと顔を真っ赤にして倒れていく。
ハッ!?
歩様!!
バッと歩様を見ると、未だに、こじゅ様と見つめあっている。
何故に……??
「それで!?美冬ち……」
「そうか」
お!?
ちょっとうるさいですよ、信長公。
そんな目立たなくなったからって大声で。
「ならば」
そう言った信長公と目が合う。
見慣れない。
私が知ってる信長公は、おっさんなのだ。
「そこの忍でもいいぞ?」
「「あ"あ"!?」
「…………」
幼なじみ二人が反応してくれた。
歩様は無反応でしたが……。
「前より、面白い忍だと思っていた」
「この子はアホなんだから、からかわないで」
「美冬ちゃん!?」
「冗談でも言うな」
「こじゅ様……??」
……怒ってる??
凄い形相で、こじゅ様は信長を睨んでいる。
それでも、そこは"あの"織田信長。
そんな睨みも笑って受け止めてる。
「どうだ?忍。大事にするぞ?」
「"あの"織田信長公からそのように言って頂けるとは恐悦至極」
「「桜っ!!」」
「なら」
「しかし貴殿には、おられるじゃないですか」
「「「????」」」
皆が首を傾げる中、私は信長公を見てニッコリと笑う。
「帰蝶様が」
「…………」
微笑んではいるが、一瞬信長公の頬が引きつったのを私は見逃さなかった。
「帰蝶って……」
「はい。織田信長公の奥方様です」
何故かはわからないのですが、さっきから物凄く気配を消して隠れてらっしゃいますがね。
確かに"居る"のです。
美濃、斎藤道三の娘にして、信長公の正室帰蝶様……いえ濃姫と呼ぶべきで……呼ぶ……
怖ーーーーーーーっ……。
ちょっ、どうされたんですかっ!?
あの儚くも美しい濃姫様は!?
何故、◯子風なんですか!?
ギョロリ片目で睨まれているのですが!?
ギッと信長公を見れば、ツィーっと視線を逸らされた。
認めたくないようです。
アレが今世の濃姫だと。
「まぁいい」
話まで逸らされたっっ。
信長公は私達から全生徒へと視線を移す。
「いいか?愚民共っ」
「「「愚民言うな」」」
「我が校は」
「「「我が校言うな」」」
「貴様ら煩いぞ!」
幼なじみ三人。
息はピッタリです。
「ゴホンっ!!天魔高等学校は全てにおいて1位だ。この座は絶対にどこの高校にも譲らんっ!!豊臣にも徳川にもだっ!!」
「「「え"……??」」」
これまた有名過ぎるほどの名前達。
まさか……その二人も……生まれ変わっていると……??
「そのまさかだ」
信長公はニヤっと笑った。
え"ーーーっ!!??
なんとも波乱万丈な高校生活の始まるみたいですっ。
いやあのっ、私と"成実"様のラブロマンスは!?
*出逢い編*[完]
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