第22話

私の行動が可笑しかったのか吹き出す成実様。



顔をくしゃっとして笑うの。



昔とはやはり、どこか違う。



新しい表情。



ああ。

なんて愛しいんだろう。



貴方様のためならこの桜、いくらでもゴリラになりま………




PIPIPIPIPIPIPI




「あっ!!」




成実様に見惚れていたら無機質なケータイの着信音が。




ああ、笑うのを止めてしまった…。



鳴り続けるケータイに成実様があたしを指差す。



「あんたのじゃないのか?」



「あっ!!」




そうだ!!

私のだ!!




言われ気付いた私はお尻のポケットに入れてたケータイを慌てて取り出す。



政宗様だ。



って7時過ぎてる!?



こっこれはマズイです!!



『あんた一体何処まで走りに行ってんの!?早く帰ってきなさい!!』



『え!?繋がった!?なんだあの忍娘っっ!!俺の電話には出ねぇのに!!』




繋がったとたん、怒濤のお喋り攻撃。



こじゅ様煩い。

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