第5話 運命・破滅・血統
第五章 「運命・破滅・血統」
こうして進化した技を習得した私はあの謎の人物と共にしている。
「名前は何で言うんですか?」
「面白い質問だね。自分は秋朝 日廻梨(あきもと ひまわり)だ。」
(なんで名前を聞くだけなのに面白い質問なんだろう...)
「それでなんで私に技を教えたのですか?」
「それは君に興味があったからさ。その変身にね。」
「興味?」
「君はただの一般人だね。でも現実今姿が変わっている。それを考えるだけで一日が過ぎていくぐらいに面白いね。」
「そんなに珍しいことなの?」
「あぁ。何故ならその蝶に忍者の遺伝子を入れたのは自分だ。(時空の太極)」
そう言いながらその草薙剣を振り謎の光が走る。物珍しい目で見ていたら
「これが気になるのかな?これはパラレルワールドに行くための道さ。じゃあまた後で来るからね。」
謎の光が閉じたと同時に秋朝という人物が消えた。あれはいったい何だったのだろうかと思いながら
「そういえば入口の方で戦っているアメリアちゃんはどうなっているのかな?」
「たぶんへいきだとおもうのー」
「本当にそうなのかな...?」
ふと足音がしたからその方向を見たらそこにいたのはウルフレッドとアッシュがいた。そしてアメリアちゃんがなぜか捕まっていた。
「どうしてウルフレッドがここにいるの!?それにアッシュも!?」
「この馬鹿が氷を叩き割ってくれたおかげだ。」
「馬鹿ってなんだよ。もっとましな言い方は無いのかよ。」
「でもなんでアメリアちゃんが捕まっているの?」
「あの小娘の隙をついて気絶させただけだ。後ろががら空きだったからな。」
気絶させたアメリアちゃんを抱えた特殊部隊たちが
「この氷の部屋は一体!?」
と言い放った。それに比べてアッシュの方は小声で
「あの禁書を氷ごと持っていけばいいのか?そうすれば貴族の財産をすべて受け取れるのか...これであいつらを救える。」
最後だけ聞こえたあいつらを救えるとはどういうことなのか?それを聞こうとした瞬間に
「今からこの小娘を殺す...」
ウルフレッドがアメリアちゃんに向かって剣を向けた。怒りに任せて剣を振ろうとしたときに動きが止まった。
「約束が違うんじゃないのか?誰も殺せなんで言ってないぜ?」
「くっ...!きさまぁ...!」
その怒りの剣でアッシュを攻撃しようとした。
「おっと...怒り過ぎは体に毒だぜ?俺はただ禁書が欲しいだけだぜ。」
しかしウルフレッドは怒りが止まらない。それところかさらに増加しているみたいだ。果たしてこのままどうなってしまうのか?唾を飲み込みながらアメリアちゃんのところへ向かった。
「大丈夫?」
しかしそこにいたのは見た目がそっくりで触ると温かいが、ただの偶像だった。上羽が疑問に感じながら思わず心の中にある言葉を言ってしまう。
「...?これってどういうことなのー」
そしてアッシュの方を見たらウルフレッドの怒りがさらに増加し、もはや壊れた機械のように破壊をしていた。
「邪魔したきさまも今ここで殺してやらないといけなくなった...」
荒い声を出しながらアッシュに向かってひたすら攻撃をし続けていた。
「こんな攻撃、羽毛より軽いぜ!」
ウルフレッドの攻撃をすべて弾き飛ばし軽く挑発をしている。
「全てはデイビーズ・ザック様のために...」
「え?今なんで言った?」
「うるさいっ!今は戦いに集中しろっ!」
「実は俺もそいつに用があってここに来たんだぜ。でもその子供を殺すことしなくてもいいんじゃねえか?」
「何?きさまもなのか?」
「あぁ。ただお前とは仲間になりたくねーな。」
「ならきさまも敵というわけか...しょうがない。この手は使いたくはなかったが、使うしかない。」
「え?あれってもしかして...」
「しんじられないの...」
その後ろには特殊部隊たちによって手足を縛れて、自由を失ったアメリアの姿があった。
「...!なんであんたたちがその子を持っているんだよ!?」
特殊部隊たちが言うには
「このお方がその子をデイビーズ・ザック様の元に届けば俺たちは今よりももっといい暮らしを出来るからよ。やるしかねぇじゃんそういうのはよ。」
「そういうことだ。命が欲しければ俺の言うことに従え。」
喉笛まで剣を突き刺しながら脅してくる。どうすることもできないからしょうがなく言うとおりに従うしかない。
「えへへ...ちょっと魔力使いすぎたかな...?今...は力が...出ないよ」
力の出ない弱弱しい声がこの洞窟内に不思議と響く。
「さぁ、従うか従わないのかどっちだ?逆らったら今この場で処刑する。」
「じゃあ従うからそいつは殺さないでくれ...頼む...」
「アッシュきさまの力が必要だ。協力しろ。いいな?」
「あぁ。わかってるよ。でも何をやればいいんだ?」
「きさまの火力を使って氷を割らずに魔導書を取ってこい。それだけだ。」
「く...!俺はあいつらのためにこの力を持ったのに...」
そう言われるがままにこの大剣を使い、氷を割らずにでも氷と一緒に魔導書を取り出した。
ウルフレッドが手にし、狂うように大声でしゃべった。
「こいつさえあれば俺はあの人に認めてもらえる!うれしい...今は気分が乗りすぎで例えあの人に殺されても悔いはない...」
まるで妖怪にでも憑りつかれたようだった。ウルフレッドはこの狂気のまま特殊部隊たちとこの洞窟の中で砂埃を舞いながら逃げた。私たちはもはやただ見てるだけだった。
「どうするんだよ。あの禁書取られたぜ?」
「私たちはできる事をしただけだから大丈夫だよ。今すぐに追いかけよう。」
変身を解除し、ふと違和感に気づき天井を見上げた。そこにいたのは赤茶けた色の蛾だった。サイズが大きいけど普通に異世界にいる蛾だと思って最初は無視していたが、その蛾から私たちに向かって粉が飛んできた。すると突然体がしびれて動けなくなった。上羽の方を見てみると様子がおかしかった。慌てていたりかと言えば怒っているような感じだった。
「いつからここにいたの...!」
そう上羽言うと
「俺はこの醜い姿はいやなんだ!あの本さえあれば俺はもっと輝けれる...」
「かってにかみをうらぎったのはあなたのほうなの。だからあなたはもうなかまじゃないの。」
何やら言い争っているようだ。上羽の冷たく鋭い声がこの洞窟内に響いた。そしてこの場にいる人全員体が動かせないからどうしようもないのでこの言い争いをただ聞いているだけだった。
「俺はここの用は済んだからお前らここでおとなしくしていろ。俺は例え世界が消滅しても...」
と言いながら洞窟内の入口へ飛んで行った。こうして黒の審判の書は敵に渡ったまま私たちは洞窟内で動けないままだった。
....それからしばらくし、動けるようになるも気が付けば夜になっていた。下手に動くと危険だが黒の審判の書を奪われたから取り返さないといけない。このままだと使命が果たせない。そしてあの謎の蛾の正体を上羽が知っているような素振りを見せていたのでまずは上羽から蛾の正体を聞いた。
「あの蛾の正体は?何か知っているようだけど。」
そしてこう答えた。
「いせかいにいるとあるちょうちょのはなしをしたとおもうけど、あれがそうなの。まえはとてもきれいなはねを持ったちょうちょだったの。でもだてんしちゃったからかみへのばつとしてあかちゃけた、とてもみにくいちょうちょになっちゃたの。りゆうはわからないの。」
「でもどうして急に堕天使になっちゃたのかな~」
「俺の予想だといろんな女とモテたいからだと思うぜ!」
「本当にそんなに軽い気持ちかな...?」
そんな疑問を持ちながら深い暗闇の中で会話をしていた。そしてアメリアちゃんの魔法で急いで町へ行った。しかし時は既に遅かった。果たしてどんな未来を歩むのか、どうする?私たち!?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます