死にたくなった時に読む話

にこ

最期にしよう

私にとっては死にたくなるほど

辛い悩みだった

誰かにとってはどうでもいい

小さな悩みだった

「そんなの気にしなくていいよ」

そう言われる度に相談できる人が減っていく

悩みを吐き出す場所がなくて死にたくなる

いや死にたいんじゃない

消えたい

生きるのに疲れた

尖った言葉に溢れたこの世界が嫌い

みんなおかしいよ

SNSのコメント欄を見ると胸が苦しくなる

日に日に心が弱くなっているような気がする

そんな自分も嫌い

自らこの尖った世界から仲間はずれにされていってるような気がする

この気持ちを誰にもどこにも吐き出さずに

自分の心に隠し持ったまま生きていくのは

いつまで続くの

大好きな人と何年も一緒にいて別れる時に

泣かなくていいように

これ以上友達が減らないように

寝る前に泣かなくていいように

はやく眠ってしまおう

今日を最期にしよう

なんて思うけど怖い

わたしにはそんな勇気がない

だから黙ってまた泣く

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

死にたくなった時に読む話 にこ @snd-emr426

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る