アクリルたわしを編む僕ら
アクリルたわし!
襟巻と並んで登竜門的存在だ。
僕は普段棒針を使う事が多いが、アクリルたわしは大体かぎ針編みで作る。
アクリルたわしの良いところは、一枚二十分くらいでサクッと作れてしまう事だ。達成感を繰り返し味わえる。
レシピも星の数程ある。アクリルたわし専門の本も沢山出ている。ネット上にも沢山フリーレシピがある。
あと、生活に良く馴染むところが良い。
洗い物や掃除をしない家は無いだろう。食洗機があっても大きいものは流しで洗うものだ。
アクリルたわしは鍋を傷つけずに汚れをこそげとる事ができるし、鎖編みで紐を着けておくと、蛇口なんかに引っ掛けておけるから、水切れ良く乾く。
また、抗菌防臭加工のアクリル毛糸も安価に出回っていて、経済的かつ衛生的なのだ。
洗い物の他、根菜の泥を磨き落とすのも良い。
アクリルたわしで磨くと、じゃがいもは芽だけくり抜いてそのまま食べられるし、さつまいもはくすみがとれて、鮮やかな紫色の皮が出てきてびっくりするくらいだ。
ゴボウはアクリルたわしでゴシゴシ擦れば、泥だけでなく皮も剥ける。そのままお料理に使える。
我が家では、アクリルたわしを「食器洗い用」「野菜洗い用」「流し掃除用」など用途毎に使い分けている。
擦り切れるまで使い込み、最後は換気扇やサッシを掃除して、無駄なく使ってから捨てる。
問題もある。
簡単なので、つい編みすぎてしまうのだ。一枚が結構長持ちするので、気がつくと何十枚も溜まっている事もある。
模様編みを練習したい時なんかもアクリルたわしを作るので、気がつくといっぱい溜まっている。
しかし。
襟巻と違って所詮は日用雑貨。消耗品である。知り合い友達親戚その他、どんどん配ってしまう。
先日、夫の職場の方のお母様からお野菜のおすそ分けをいただいた。職場で出る規格外品らしい、どんこしいたけくらい大きなマッシュルームだ。ちなみにめちゃくちゃ美味しいかった。
お礼にアクリルたわしを三枚包んで、夫に持って行ってもらった。
後日、職場の方のお母様がすごく喜んでいたらしいと、夫に言われた。
なんでも、ちょうど地元のお祭りがあって、アクリルたわしを買おうか悩んだが、存外お高かったので断念した矢先だったとの事。(いくらくらいなんだろう?)
「えっ嬉し、あの、隙あらばまた持って行って頂いてもよろしゅうございますか…………?」
夫には適当に流された。
アクリルたわし!
貰ってもらうと結構「助かるわー!」なんて言って貰える。
ちょっとしたプレゼントにもなる。消耗品なので気兼ねしなくて良い。可愛い色で編んでラッピングすると中々キュートだ。
何かしら編んでないと落ち着かないが、かと言って首は一本しかないし、足は二本しかない編み道楽な僕らに優しい代物なのである。
ちなみに僕は葉っぱの形のたわしが好き。あと、手に馴染む様大きめの、ワッフル編みの四角いのを作るのも好き。
紐は鎖目で十五目がマスト。
そして毎日使っている。どんなもんだい!
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