第10話

それから何故かゴリラと2人でパチンコに行くようになった。


私が勝てば私が奢って、ゴリラが勝てば奢ってくれた。


ゴリラと行くパチンコは何故か楽しくて。

勝ったあとに行くご飯も楽しみになって。

負けてもご飯に行くようになってて。

いつからかパチンコに行かなくてもご飯に行くようになった。


私とした事が…


本当になんでなのかしら!?


あのゴリラみたいな男が気になって気になって仕方がなくなっていた。




ああん!気に入らない!



ウホッ



ああんイヤだ!また空耳!





ある日ゴリラから電話がきた。


「パチンコ行こうゼー」


「えー」


「あら?あんま行きたくない感じ?」


「あんまりパチンコにハマらない方がよくない?」


「俺は山田とパチンコする事にハマってんだよ」


え?なんて?


「山田と行くと勝てるから」


あ、そこ?


「山田にハマらない方がいい?」


え?え?今なんて?


「もう一回言ってみてごらんなさい?」


「メシ食い行くべーメシ」


「バナナ?」


「すぐバナナって言う」



とりあえず私はゴリラとの待ち合わせ場所に行く前にスーパーで美味しそうなバナナを買った。



「どうぞお納め下さい」


私はスーパーで買ったバナナをゴリラに献上した。


「うむ」


そーやってノッてくれるところ!


「あ、山田。バナナ食う?」


てかそれ私が買ってあげたバナナだし!



バナナを食べている私をいやらしい目で見ているゴリラ。


「今なんか想像したね!?」


「いいえ滅相もない」


こーゆーのとか!



「今日は何食べたい?」


「バナナ」


「ヨシ。じゃあ俺のバナナを…(下半身に注目)」


こーゆーのとか!



なんかイチイチ楽しいの!


本当になんなのこのゴリラは!






ウホッ




もうやめて空耳!


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