第6話 イケメン王子登場!!(脇キャラ枠だが・・)
女神アマネア大神殿内礼拝堂(上記省略・・)
アマネア歴3512年12月9日
午前10時35分頃
呼ばれたケータス帝国の王子、レナン・レ・ケータスはこの世界ではイケメン中のイケメンだった。
青の上着と白いズボンの自国の軍礼服が様になっていて、礼拝堂内にいた全種族の女性陣からため息が漏れたのはモロわかりだった。
この180センチ、28歳の金髪イケメンは今までふられたことがないことは自慢で既に結婚していて、側室もいて、子どもが今のところ10人ぐらいで一番大きいはまだ10歳の男子だった。
彼の狙いはハイエルフの大神官であるアマニエリスを第一夫人にすることで諦めるつもりがなかった。
ケータス帝国は比較的新しい国だった。建国からまだ350年しか経っておらず、中央大陸アルメンダリースの南西にあり、大陸一過ごしやすい気候を持ち、ウェスーテン海とヨーナン海を挟んで、西の大陸のアーリテア、南の大陸のエークアトリアに比較的近かった。エイーストン海の向こうにある東の大陸アーモレアとも貿易しており、その中、最大規模で建国170年の新興国であるアーモレア連邦合衆国と国交を結んでおり、お互いの首都に大使館を構えていた。外交、商業、発展、農業、物流、気候、すべてにおいて優れていた大国。戦略的な位置にあり、商業と物流の中心になっていた。帝国の首都のケータラナ市はエルフ連合国家、エリテリア宗教国の首都エリアステス市を凌ぐ発展と美しさを誇る大陸一の都市だった。
60年前に集結した200年以上続いた魔王との戦争に中心的で重要な役割を果たし、ドマーゴン公国の次に強力な陸軍を持ち、この大陸最強の海軍を持っていた。空軍に相当するワイバーン騎兵団、1000体を今でも貴重な戦力として保持していた。
そんな王子は洗練された外見と裏腹に醜く傲慢な性格で天にも届く高さのプライドも持っていた。
魔王の王子の次に呼ばれたのは目を見れば分かりやすいなほど気に入らなかった。
足早でアマニエリスたちの前に立ち、ドマーゴン公国の一行同様、軽い会釈した。
「アルメンダリース大陸一の大国、高貴、高潔なケータス帝国の皇太子、レナン・レ・ケータスである。エリテリア宗教国の国王陛下、宰相閣下、大神官猊下よ・・寛大な私は呼ばれる順番を間違ったことを許してやろう・・・すぐにわが偉大な帝国に嫁ぐことになるであろう美しい大神官に免じてね。」
開口一番で品のない露骨な圧力をかけてきた。国王と宰相を口にしながら、彼らの存在を完全に無視した。
「寛大なお心使いに感謝いたします。私もお会いできて光栄ですわ・・・ケータス帝国の皇太子殿下。」
アマニエリスは笑ってない目の笑顔で挨拶返した。
「本来ならばあの人類の敵の愚息の前に呼ばれるべきと思うのが、違うか?猊下。」
「どうでしょうね、皇太子陛下・・・女神アマネア教の大神官である私は平和を望んでいる者を優先したに過ぎないと思いますが・・」
「わが帝国が平和を望んでないとでも言うのか・・・将来の妻よ。」
「そんなことがございませんわ・・・以前敵だった者との和解を象徴するため、先に呼んでに過ぎません。」
「なるほどね・・・わがフィアンセになるであろう君を信じようじゃないか。快く許してやろう・・・」
イケメン中のイケメンの外見に似合わず、下品とも言える視線でアマニエリスを上から下まで目でなめ回った。
「信じていただき、感謝いたしますわ・・・ですがまだ皇太子殿下と結婚するのは決まってませんので、あしからず。」
レナンの目に怒りの感情が一瞬光った。
「どうあがいても無駄だ・・・アマニエリス・エーオマー大神官・・・君はわが妻となるだろう。」
「どんな風に私を口説くのは楽しみにですわ・・・皇太子殿下。」
レナンは隠し持っていた魔法道具を触った。超スピードで一瞬でアマニエリスとの距離を詰めて、反応する前に無理やり唇を奪った。
呆気に取られたアマニエリスは呆然と立った。礼拝堂にいた全員は驚きの声を上げた。
「お前は俺のものだ・・・忘れるな・・・アマニエリス・エーオマー。」
皇太子がまた道具を触り、今度は近距離魔法で元に立っていた位置へ転送して戻った。
「あの成金国家の子せがれ風情が・・・」
アマニエリスの父親であるカイテンが怒りを込めて、つぶやいた。
「落ち着け宰相よ。次へ進もう。」
カイゼンが宰相に落ち着くよう促した。
「大丈夫か?アマニエリス。」
「大丈夫です、父上、失礼、宰相閣下・・」
アマニエリスは怒りと屈辱感でいっぱいだった。大陸の王族・貴族代表の目の前で初めてのキスはあのような人間に奪われたことが悔しかった。そして心の中に誓った、あの傲慢な成金野郎には二度と隙を与えないこと。
「気になる人の前に成金にキスされた・・・ひどい、ひどい・・・」
アマニエリスは自分は女装男子であることを呪った。今なら誰か好きで気になる人とわかったから。魔族の王子、マラックと一緒にいたいと思った。マラックの立っている位置へと視線を向けた。魔族の彼は彼女を優しく見つめた。
「気にするな、気にするな。」
アマニエリスはそう言われている気がした。そして更にマラックと話したくなった。
宰相であるカイテンは再び前に立ち、次の来賓を呼んだ。
「イルナン王国、パートリシエ・イルンナン・カレーラ殿下。」
ダークエルフと人間の上位種である超(ハイパー)人間(ヒューマン)のハーフである細身の体で豊満な胸と丸く、綺麗なヒップ、ほど良い小麦色の肌、青い目と金髪の美しい姫が歩いてきた。
姫がレナンの前を通った時に一瞬だけ睨んだが、すぐに足早でアマニエリスたちの所へと向かった。
そのレナンはアマニエリスをなめ回すように再び見つめた。
「お前を正妃にし、お前と子をなして、正式な後継者にしょう・・・ほしいな・・・お前が最高の政治的道具だ・・」
これからのことを打算的なことを考えながら薄暗い笑顔を浮かべた。
【ちょっと遡る・・・アマニエリスはキスされた時の一部の参加者の反応集】
列に並んでいたソンヤ・マリーセ神官が怒り心頭だった。
「あのクソ成金め・・・ちょっと顔だけがいいゴミが・・・私の好きなアマニエリス様になってことを・・・」
頭の中でありとあらゆる汚い言葉でレナン王子を罵っていた。
「心を乱すな・・落ち着け、マリーゼ神官。」
ローシェア・ヴィサロッテ神官は軽く、小声でソンヤを注意した。
「失礼しました、ヴィサロッテ神官。」
ソンヤは深呼吸して、再び前を見た。
ジェオバード・エーオマー第3王子が儀式用の短剣が抜きそうになった。
「成金帝国の人間め・・・殺す!!」
彼の右側に立っていた第2王子のヘイデーン・エーオマーはジェオバードの腕を掴んだ。
「落ち着けよ・・・成金国家の王子だがそれでも同盟国だ。落ち着け、ジェオバードよ。」
「兄さんにはわからないよ・・・」
「わかっているさ、俺もカイーフェン兄さんもずっと前からお前がアマニエリスのことは好きと知ってるよ。」
「ええ?本当か?」
「本当さ・・・これから強奪戦の本番だぞ、気を抜くな・・・弟よ。」
ヘイデーン・エーオマー第2王子はジェオバードには勝ち目がないこともわかっていたが、この開会式を中止や中断へ追い込むわけにはいかないこともわかっていた。
「ありがとう、ヘイデーン兄さん。」
深呼吸した後、ジェオバードは話した。
ロスカーンはアンデットの特性で冷めた目で全部見た。
そして彼だけは気づいた、アマニエリスの心はマラックのものになったことを。
「魔族に負けたか・・父上に叱られる・・でもまだ諦めない・・彼女は俺を見て、欲望を感じたからな。」
彼はイルナン王国の姫が挨拶しているところに再び注意を注げた。
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