第五十三話ふざけるな馬鹿野郎!こんなの納豆パーティじゃねえ
糸縁が納豆パーティに招待されて誘導されている頃、本を取ってきて糸縁と合流しようとした三人はとあることに気づいた。
「糸縁がいなくなってる!?」
「多分納豆に関する何かがあったから、そこに行っただけだと思います(そこそこの付き合いをしてきた者の意見)」
和人が後方に立って腕組みしながら言った。
それに対して、毅然とした態度で賢花は反論を述べる。
「確かに糸縁って結構そういう事あるけど、こんな時まではしないと思うんだけど(幼馴染の意見)」
「……いや、これは八葉くんの言葉が正しいね。私の
アルマが若干困ったように首をかしげる。
「え、えぇ?でも、それじゃ、糸縁が楽しそうにしている様に見えた理由がわからないね」
「ああ、私の
「確かに、それだったら理解は出来るけど、どうする?取り合えず、ミラさんやジェームさんに連絡を入れておく?」
「いや、糸縁の方に電話をいれるだけで良いと私は思う。糸縁が勝てない敵を無策で倒せるわけがない」
「そうだね、それじゃ、今からここを出て電話してくる」
賢花は新アレクサンドリア図書館から出て、スマホを取り出して糸縁に電話をかけた。
――
俺は納豆パーティに招待されて、ワクワクで胸を震わせながら、眼の前のさっきまで銃を突きつけられる関係だった推定女性についていく。
若干罠の気配があるが問題ない。なぜなら、今は束の間の休みそこそこ時間があるからだ。それに、もし仮に武力行使系または、監禁系だったとしても、納豆パワーでなんとかなる。
まあ、墜落のときに結構な納豆糸を使ってしまったから、反動が大きくなっている影響で『ナットマン』とかはあんまり使えないが。
残念なことに、研究所から拝借した鎮痛剤が、底をキツツキの様に底を連打してきたからな。…………今後は、納豆を食べるの時に市販の鎮痛剤をぶち込んで食べることにするか。
あっそういえば、納豆パーティを開くくらいの同士だから、聞く必要もないとは思っていたが、一応聞いてくか。
『……ところで、こんなことを今更聞くのは失礼にあたることではあるんだが、気になるから聞かせてくれ。納豆を毎日三食以上食べてる?』
『…………ええ』
なんか間があったが、なんだ、コイツ。そんな今更なこと聞くなよ。撃ち殺そうかな。なんて思考したせいと思うから気にしないでおこう。
そんなこんなで、歩いていると、納豆イヤーを持つ俺のじゃなきゃ、聞き逃しちゃうくらいの音量の着信音がポケットから鳴った。
納豆糸でポケットからスマホを取り出して、操作し、電話に出た。
『糸縁、今どこにいるの?』
この声的に賢花からかかってきたものであった。
俺は前にいる推定女性にバレないように少し距離を取って小声で話す。
「アレクサンドリア内の路地裏、今は納豆パーティに向かっている。俺に気なんて使わないで先にホテルへ行ってくれ!」
『なんで、死亡フラグを立ててるの?後本当にそこに言っても大丈夫?流石の糸縁でも冤罪ふっかける系の罠はどうしようもないでしょ』
「ああ、確かに冤罪系はめんどくさいな。でも大丈夫、俺は隠蔽もそこそこ得意だから。それにいざとなったら公的機関の力によるもみ消しすれば良い。あと、俺が立てたのは死亡フラグじゃない。納豆の食べ過ぎすぎで、太ってしまうかもしれないな。という、脂肪フラグだ」
そう言い残して、俺は電話を切った。
俺がバレないように元の距離に戻して、歩くこと数十分。ついに納豆パーティの会場に着いた。
『ここが、納豆パーティの場所だよ。私は後から来るからゆっくりしていきな』
そう言って、推定女性は去っていった。
さて、納豆パーティはどんな料理が……………………。
俺が去る推定女性から視線を移動させて、
そこにあったのは、美味しそうな料理でも綺麗な飾りでもなく、冒涜だった。
見た目が良くないというレベルの話ではない、ドロドロに溶けた茶色の生ゴミの塊みたいなモノ。おそらく納豆のポタージュ。
チキンのように見える何かの中に別の料理が入っている系のものを作ろうとした結果、絵面が顔と体から血を垂れ流し、納豆を吐いているように見える。おそらく納豆の詰め物丸々ローストチキン。
サラダとは到底思えない黒と茶色の暗黒集合体。おそらく胡麻ドレッシングサラダ。
その他の形容するだけでも血圧が上がりそうなものばかり、装飾は何をトチ狂ったのか、腐った納豆を数珠つなぎにしてアーチを作っている。
それと、納豆で、拙い日本語を使い納豆パーティにようこそ!とか言いたかったのかもしれないが、事実は衲豆祭りにようこそやがりました。と書いている。
参加するメンバーは明かに、納豆を3食食べているように見えない。
「すぅぅぅぅ………………」
俺は一度だけ心鎮めようと、深く、深呼吸した。
何か日本の環境について、意外と知られていない事を言う人みたいな言葉になってしまったが、多くの酸素を取り込んで、多くの二酸化炭素を吐く。
…………………………限界だ。
脳の司令によって暴走した血脈が岩をも砕く程の大声を出ささせる。
「ふざけるなふざけるな馬鹿野郎共!!!こんなの納豆パーティじゃねえ!」
俺は怒りのままに、全身から鋭い納豆糸を全方に向かって放射した。
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