納豆はすごい!!!〜ノルトラと言う異能疫病が蔓延している世界で幼馴染がマフィアに狙われていたり色々ありますが、無双して納豆の凄さを分からせて、ついでにノルトラ解明のため動こうと思います〜
第三話密輸されたイギリス産熟成納豆を取引してたら幼馴染みが見つかった
第三話密輸されたイギリス産熟成納豆を取引してたら幼馴染みが見つかった
「………………助けて」
私は全身真っ黒な男に連れ去られ海の近くであろうところにいる。
何故こんな事が分かるかといえば、ノルトラのせいで生えた犬耳の聴力をフル活用して潮の音を聞いたからである。
もしかしてこの感じだったら港の倉庫にいるのかな……?
そんな考えをしても無駄だと思いつつも考えてしまう。
妙にマイナス思考になっていたその時、ほんの、ほんの微か聞き馴染みがある声が聞こえる。
声の内容は「いやぁー、やっぱり熟成納豆はイギリス産のものに限る」という中々意味わからないものだったが、その意味わからなさで誰か分かった。
糸縁だ!!!
なんでこんなところにいるのは分からないけど、どうにかして私がここに居るここにいることを伝えないと!
――
最近、俺は最近熟成されていない納豆を食いすぎて、心が熟成納豆が足らないと言っているような気がしている。
タイミングが良いことに今日はちょうどイギリスから熟成納豆が密輸される日だ。
ということで今俺は港のとある倉庫にいる。
辺りには俺と同じイギリス産熟成納豆を買い求める客が列をなしていた。
「ハイハイーオサナイデ。我らが英国で作られた偉大な熟成納豆は山程ありますよー」
そう言いながら、かなりの速度で熟成納豆信者に熟成納豆を売っていく密売人のお陰で俺の番は早く来た。
「ハイハイ、熟成納豆十個で5.0000円になるよ」
俺はかなりぼっているであろう価格に1ミリも文句を言わず千円札を50枚渡す。
密輸人は札の数を軽く数えた後、俺に熟成納豆を渡した。
よし!これで取引も終わったし、早速家に帰って熟成納豆ドリアンでも作るか!
が、俺の素晴しきノルトラ納豆菌によって強化はされていないが地獄耳が確かに賢花の「助けて」の声を捉えた。
うん?なんでこんな所で賢花の声が聞こえるんだ?いや、今はそれどころではない。すぐに助けに行ぞ!
俺は建物の壁を豪快に破壊して声の聞こえた方へと向かっていった。
――
マフィアのボスは賢花が入った箱を視界に入れつつあたりを見渡す。
(さて、これで忍び寄る死神は海を渡らせるだけだ。ここまで誰も追ってこなかったが、追手が来るならここが最後。もしもの時為に警戒を解くべきではないな)
そんなことを考えているとマフィアのボスの隣からけたたましい轟音が鳴り響く。
(……!?生半可な爆弾でも傷一つつかない材質で作られているこの倉庫の壁を破壊した!?)
マフィアのボスはとんでもないことを成した犯人を視界に入れ、その瞬間声を上げる。
「お前は何者だ!」
壁を破壊した犯人はマフィアのボスを睨みつけて名乗りの言葉を吐き捨てた。
「……ただの納豆だよ」
――
聞こえた声的におそらく賢花はあの箱の中にいる!
本当ならあの箱から賢花を出して連れて帰りたいところだが、それは出来なそうだな。取り敢えず、あのマフィアっぽいやつに納豆の素晴らしさを教えることにしよう。
「お前は一日一個の納豆は欠かさず食べているか?」
「は?何故今そんなことを」
「そうか、なら布教だな」
俺は壁に足から出した納豆糸を貼り付けて屋根を歩行する。
「ふっ、だがお前がどんなノルトラに罹っていようが関係ない!なぜなら私のノルトラはノロウイルスだからな!」
何だこいつ。自らの自分のノルトラを宣言した?もしかして宣言したら強くなる系の
硬くした納豆糸を腕にナックルの形をイメージして、作り装着してマフィアっぽいやつを殴る。
殴ったことにより吹っ飛んだマフィアっぽいやつはきれいに着地した後俺に向かって指差す。
「ふん!貴様が何者だろうと私に触れた時点で終わりだ!なぜなら私のノルトラは
えっ?なんでこいつ自分から能力をべらべら喋ってんだ?しかも、自慢するにはしょうもない能力だし。もしかして俺を油断させるつもりか?
「なに!?何故私のノルトラが効いていない!?」
「吐き気と腹痛は日常茶飯事だからな、このくらいなら屁でもない。というか賢花を返せよマフィアっぽいやつ。」
「ふっふっ……成る程!お前が忍び寄る死神の護衛者か!」
あっ、厨二病患者だ。早く納豆依存症患者にして治療しないと。
マフィアっぽいやつは厨二病的発言をした後、手を片手で覆い高笑いをし始めた。
「
マフィアっぽいやつが顔を覆っていた片手を俺の方に向けると、俺の体は焼けるように熱くなった。
なる程、これで納豆菌に勝とうという訳か。だがこの程度の暑さでやられる程、納豆菌はやわじゃない。
俺は納豆糸を伸ばし、マフィアっぽいやつを捕まえ、振り回してから俺の方に近づけて乱打する。
激しく殴ってもまるでただ単に掠ったくらいの反応をしていたマフィアっぽいやつは、しばらく攻撃を受けた後。
俺を納豆糸を掴んで言う。
「これでお前も終わりだ。燃えろ。」
次の瞬間、俺の体から火が出る。
応急処置のため体を納豆糸で固めてフルアーマーのようにし、後方に納豆糸を伸ばし、くっつけバネのようにしてマフィアっぽいやつに一撃をいれる。
「…………折角のイギリス産熟成納豆が燃えたらどうしてくれるんだ。…………器物損壊未遂で訴えますよ!理由は勿論なんとなくだぁ!」
そう言い謎に脳内のボルテージを上げてついでに能率も同時に上げる。
「ふっ、その顔、どう見たって効いているではないか。」
「それはどうだろうな。」
俺はイギリス産熟成納豆をこれ以上傷つけない為に、納豆糸で梱包して遠くの方に置いた。
そして、高く飛び上がり、同時に納豆糸で鈍器を作りマフィアっぽいやつに放つ。
鈍器攻撃がかなり効いたのか、仰け反ったマフィアっぽいやつは俺に向かって銃を突きつけて来た。
「これでお前もお陀仏だ、良かったな」
「そんな訳あるか、納豆は凄いんだぞ。賢花は返してもらう!」
俺は納豆糸で賢花の入ったの箱を確保しつつ、障壁を作り銃撃を全てガードした。
「これで最後だ」
俺は大量に出した納豆糸を網状にしてマフィアっぽい奴の真上に投げる。
マフィアっぽいやつ程度のノルトラでは到底抜け出せない程硬くしたので当然抜けだすことは出来ない。
「楽しい楽しいお前がいたぶってくれたイギリス産熟成納豆モグモグタイムだぞ、喜べよ」
恐らく傷んだであろうイギリス産熟成納豆を、納豆糸に絡まり何もできないマフィアっぽい奴の口に突っ込みながら笑顔を浮かべて言う。
口に突っ込んでしばらくするとマフィアっぽい奴は感動のあまり顔を真っ青にして泡を吐いて倒れた。
「よし、これでこいつは中二病患者から納豆依存症患者になったな。さて、さっさと賢花を開放するか」
俺は賢花が入っていた箱を開ける。
「うっうー」という声が聞こえた後、中から拘束されている賢花が現れた。
俺は納豆糸で高速を難なく解く。
そうすると、夏場なので頬が赤くなっている気がしなくもない賢花が、何も言えなさそうな顔で俺を見てきた。
……
…………
………………
お互いに何故か何も言えぬ空気となってしまった。
そして、なんだか気まずい雰囲気になってしまったので取り敢えずの言葉をかけることにした。
「帰るか、賢花」
「うん、ありがとう」
俺と賢花は気まずさのあまりに、日本語が崩壊した会話をして家に帰った。
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