狂い咲

極みなる世界

 季節の変わりというのにまだ暑く部活終わりには暗くなり始めた頃、


「ここから先に行くのは禁止」と書かれた紙のついたカラーコーンをまたぎ、埃の被った階段を上りる。


 何年も使われていないのか屋上の扉は所々錆がついていた。


 開けようとドアノブを回して引こうとするも鍵がかけられていてガタガタ言うだけ。


 屋上で話そうと言われたのでここまできたのに、扉は開かないし、呼び出した本人はまだ来ていない。


 埃の被った踊り場に座って待つのも嫌で、壁にもたれて階段を見ていていた。


 それから少し経った時、こっちに向かってくる足音が聞こえ、れんが現れた。


 そして、


「人を殺した。」





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