第17話
数日後、チエちゃんママからラインがきた。
「クラス役員の人に聞いたよ。アイミちゃんが、クラスのグループラインに入ってないからお知らせ届いてないよ〜って、伝えたら、園からもらった保護者会名簿に載ってなかったし、保護者会もきてなかったから気づかなかったって。で、保護者会に入らないと、園主催のレクリエーションは、参加できないって言ってたよ?保護者会、今からでも入ったら?」
あ。
そういえば、入園してすぐくらいに、保護者会の入会届みたいなのが入ってたけど、めんどくさくて、スルーしてたやつだ。
その日のお迎え時、幼稚園の事務所に聞きに行った。
「すみません。幼稚園の保護者会って入りそびれてたんですけど、今から保護者会って、入れますか?」
受付の人が、「え。ちょっ。ちょっと待ってくださいね。」
奥で調べてくれてる感じで、何人かと資料をみてる。
「お待たせしました。確かに、保護者会入っておられないですね。お一人だけなんですよね。保護者会に入ってないの。申し訳ないんですが、保護者会費、月々100円かかりますけど、良いですか?」
「もちろんですっっ」
私は、申込用紙を記入してお金を払い、すぐに入会した。
んんーーー。幼稚園には、お月謝を万単位で払って、沢山いろんな申請用紙とか出してるのに、この数百円の小銭と、1枚の紙を出してなかった為に、クラスで幽霊みたいな存在になってたなんて…💦💦
手続きを待ってる間、いろいろ考えたら、虚しくなってきた。
手続きを終えて外に出ると、ちょうど、チエちゃんママが居て、声を掛けてくれた。
「あ。手続きできた?良かったね。さっき、クラスの役員さんのラインアカウント、転送しといたから、連絡入れてみてね。」
すぐさま、クラス役員とやりとりをして、無事にクラスのグループラインに入れてもらえた。
早速、クラスのグループラインが鳴った。
「私の子のトレーナーが紛失しました。誰か持って帰ってませんか?
新しく買ったばかりで、名前は書いてません。すぐに返してください。そっとロッカーに戻しておいてくれたら、詮索しません。よろしくお願いします🙇✨」
え。
どういう事?
間違えて持って帰ってませんか?と言いつつ、新しくて名前を書いてないから、誰か盗んだ?的な事を書いてる?すごいっ💦💦
コレ、返信来ないよな。
引くわ〜✨
と、思ったら、返信した人がいた。
「名前を書いてなかったら、みんな園の一緒のトレーナーなんだから、誰のかわかりません。まず、持ち物には名前を書いてください。」
うげ〜✨
クラスの役員の人や。さっきアカウント交換した時は優しかったけど、ハッキリものを言う人なんや〜😂
確かに〜って思うけど…。
またラインが鳴った。
「私は、自分の子の匂いを知ってます。我が子の持ち物かどうかは、匂いでわかりますので、誰かが、我が子のトレーナーを黙って着ていたとしても、すぐに我が子のものだと判断できます。何度も同じ事を申し上げてますが、ロッカーに戻してくれたら、それで結構ですので、それ以上望んでいません。
よろしくお願いします🙇✨」
え。そんな感じ?
コレに返信する人は居なかったようだ。
後に聞いたところによると、このお母さんは、クレーマーで、結局、幼稚園側に文句を言いに行ったらしく、最終的に、幼稚園側が、園の在庫トレーナーをひとつ無償で提供したそうだ。
トレーナーは、ひとつ7800円。
高いから、気持ちは、分からなくもないが…。
基本、名前は書くべきだろう。
世の中、いろんな保護者が、いるものだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます