保護者の世界

第11話

「皆さん〜✨

こ〜んに〜ちわ〜✨」

あ。 先生が思いっきり作り笑顔で、挨拶してる😂

先生の挨拶と説明で、お教室が、始まった。

今日のお教室は、色紙を切って貼って、色を塗って、絵を完成させる。という、ありきたりの作業。

周りは賑やか。

「あら〜。〇〇ちゃん上手ですね〜✨うちの子なんて、雑すぎて〜✨」

「え〜✨そんな事ないですよ〜✨△△ちゃんもすごく独創的で…。将来楽しみですね〜✨」

と、保護者同士の褒めあい大会が始まってる。

私は、上辺だけが、苦手だし大嫌い😂

と、考えてたら、私のところにも褒め褒め保護者がきてしまった。

「あら〜✨お上手ですね〜✨何処かで、絵を習ってるんですか〜？」

この絵のどこに美術の要素を感じたんだ？そんな訳無いやろ？と、思いつつ、「え〜。何も習い事してないですよ〜✨まだまだ未熟だけど、頑張って描いてますね〜✨□□ちゃんの絵も素敵ですね〜✨お上手です〜✨優しさが絵に出てますね〜✨」

と。

私も、他の保護者と一緒。

ハブられるのが怖くて、ついつい、周りに気を使って、思ってもないお世辞を並べ立てる。

子どもの絵なんて、ほとんど、おんなじようなもん。よっぽど上手いか、すんごい才能持ってるとかじゃないと、違いが、わからん。

って、思ったけど、そんな事を口に出したら、おしまい😂

コレも、保護者の仕事だと思って、割り切って、嘘をつく。

子どもには、嘘をついてはいけません!っていうのに…。