第26話
「それじゃあ、君を守る為に俺もここに居ることにする」
『え?』
「もし化け物が出たら、俺が倒してあげる」
『……貴方は…エクソシストなの?』
「エクソシスト?まさか、俺みたいな若者がエクソシストになるにはあと20年は必要だよ」
『違うの?』
「違うよ、それとも俺がエクソシストだったら、君に何か不都合でもあるのかい?」
そうオリヴィエが悪戯っぽく笑うと、少女は『そうね…』と呟きながら床に落ちた影を抜き取り、オリヴィエの逞しい体をあっという間に縛り上げてしまった。
「うぅ…!」
『貴方怖いわ…なんだかさっきから私をここから引きずり出そうとしてるみたい…。それに…貴方のその目…、生きてる人間てなんでそう強い光を目に宿しているのかしら。……うっとうしい…うっとうしいわ…私、ここに居られなくなったら困るの。分かるでしょう?私の言うこと聞いてくれるわよね……?』
少女は最後にオリヴィエの顔を覗き込むと、ふっと微笑み、次の瞬間、鋭い牙を剥き出しにして、実に凶悪な表情でオリヴィエの首筋に深く噛み付いた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます