第10話

グレーのスウェット姿で力なくベッドに寄り掛かる蒼甫。



あたしとペアの指輪が嵌められた手には着信の鳴り止まないの携帯電話が握られていた。



《……PPPPPP》



再び鳴りだす携帯。画面には―――



《着信 恭甫》



と表示されていた。



「恭甫からじゃん。出なよ」



蒼甫の弟からの着信に出る事を勧めると、やっと蒼甫が受話ボタンを押してそれを耳に付けた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る