Monde Safreyna Online 〜スピードガチ勢による脳筋?攻略〜
@cider_man
序章
第0話 プロローグ
寂れた古城の夜。1人の青髪の少女が、昔は謁見の間であっただろう場所でひっそりと佇んでいる。
その眼下には、
タンク、シーフ、侍、魔法使い、神官、戦士、がいる。そして、彼らは全身に神聖な雰囲気を感じさせる華美な装備を見に纏っている。
そして、その姿はまるで勇者のようであり、彼らと彼女が相対する場はさながら勇者と魔王の最終決戦のようであった。
彼女は、1対の短剣を抜き、1歩前に踏み出す。すると彼らはその圧に負けたのか同時に1歩後ろに下がった。
すると、その瞬間彼女は姿が掻き消えたと思ったら、タンクの盾と激突し、タンクが吹き飛ばされた。そして壁に激突し、タンクの
「
戦士の指示に従い、神官、魔法使いを除いた。全員によって彼女が囲まれる。
「今のはメ…
どこかで聞いたような言葉を彼女は放ちながらも不可視の速度で動き、シーフの首を飛ばす。
「《
魔法使いが詠唱を完了し、魔法を使おうとすると彼女は左手の短剣を額に投げつけ、
「《リザレク…》まじっ!」
神官が蘇生しようとするが、彼女はすぐさま右手の短剣を心臓に投げつけ、
「《
「《
武器を持ってない今がチャンスと思ったのか、侍が裏から抜刀術で切り掛かってくるが、彼女の体を
刀がすり抜けるように動く。無防備になった侍の頭を掴み地面に叩きつけて、
「残りはお前だけだぞ…勇者」
刀を手元に呼び出しながら残りの戦士に呼びかける。
「お前ら!くそっ、《ワイドラッシュ》!」
「《
戦士が使った《ワイドラッシュ》は、起動から発動までがかなり時間がかかる。その間に刀系統最速の
「くっそ…、俺は絶対にお前を許さんぞ!」
「はっ、そんなんじゃ一生私を倒せないぞ」
戦士からの言葉にそう言い返すと、戦士の体は完全に消え去った。
「………いや、許さんじゃなくてあんたらがPKしに来たんだろうが、あまりにも勇者パーティー感が強すぎてうっかり魔王RPしちゃってたよ」
視界の端にずっと映っていた、コメント欄に
【おう、よかったぞ】
【滅茶苦茶魔王感があった】
【あいつら、PKの癖に勇者すぎるだろ】
【最後の《ワイドスラッシュ》はだめだったな】
【ナイス全タテ!】
【マジか、ナイス!】
すると、見計らっていたかのようなタイミングでボイスチャットが飛んでくる。
『おい、やっと終わったのか、お前が一番最後だぞ』
「仕方ないでしょ、担当したパーティーが勇者パーティーだったんだから。その雰囲気作りのために古城まで移動してたんだから」
『なにやってるんですか…』
『はっはっは、まぁ勝ったからいいじゃねぇか。とりあえず早く戻ってこいよ』
『とりあえず、最初に別れた場所集合でおなしゃす』
「うぃ〜す」
こうして、勇者パーティーのようなPK集団との戦闘を終えた少女は、仲間たちのもとへ帰って行くのだった………。
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