第一話。
主人公?の名前が「闘司=エネス」の時点で、「これはいいかも」と思いながら読み進め、やはりいい作品だったなと思いました。
「闘司」って。
語感と漢字で、絶妙にマク◯ス的雰囲気を感じまして。
最新話まで拝読し、一番の魅力は、敵がグロすぎることですかね。
所謂「ダークファンタジー」と自称する作品って、主人公や、その生立ちがが暗いことが多い気がするんですが、こちらの作品は、気持ちの問題ではありません。
単純に、敵が最高にグロいです。
想像以上。
容赦なさすぎて、バッドエンドになるんじゃないかと、ひたすらハラハラしながら読み続ける分、カタルシスが昇華される爽快感があります。
ご令嬢方のイチャイチャに、徐々にダークさが崩れかけもしてますが、たまドン引きするほどヤバいヤツが出てくることを、私は期待しています。
突如として現れ、人類を蹂躙する赤と黒の存在――《邪使》。
砲弾も銃火器も意味を成さず、街は沈黙と死に包まれた。
そんな絶望の中、人類の一部は《魔眼》という神秘の力に目覚め、邪使を討滅する力を得た。
だが、その力を持たぬ者もまた、戦場にいた。
魔眼のない少年兵・闘司=エネスは、炎に包まれた瓦礫の都市で、ひとり泣く幼い少女と出会う。
銃も剣も無力。仲間は散り、自らも肉を裂かれ血を流す中で、それでも彼は足を止めなかった。
その小さな命を、守るために。
やがて現れた魔眼者たちの圧倒的な力を目の当たりにしたとき、彼は知る。
力がなければ、誰も救えないという現実を。
そして、「責任を負いたい」と願う自分には、それすら許されないという痛みを。
これは、選ばれた者たちの戦いではない。
選ばれずともなお、「戦場にいた」者の物語。
※読み合い企画からのレビューです
兵器や銃火器ですら傷一つつけられない人類の敵、邪使
彼らに対抗する唯一の方法は、唐突に現れた巨眼に与えられし魔眼と魔眼神器
しかし、主人公・闘司は、それらを持っておらず──という導入から始まる本作品は、登場人物の誰が死んでもおかしくないハードな世界観で綴られるダークファンタジーだ
主人公、否、魔眼を持たないすべての人間は、邪使の前にて等しく無力だ
また、魔眼を持っていたとしても、決して無敵とは言いがたい
傷つくときは傷つくし、死ぬときは死ぬ
圧倒的な存在に対する無力を描いた作品である、とも言える
だが、当然、やられっぱなしではいられない
誰しもが膝を屈するような展開で立ち上がるからこそ、主人公はカッコいいのだ
本作品に目を通し、闘司を応援しない人間は、恐らくそうはいないだろう
魅力的な主人公、魅力的なキャラクター
そして、それらの誰が失われてもおかしくない緊張感
ぬるい温度感の作品では得られない刺激が、ここにある
このレビューを読んで気になった方は、是非本作品を一読してみてほしい
後悔することはないだろう