第2話 『いつでも夢を』
「いい年こいて」と言われても、夢はいつでも持っている。
子どもの頃に夢見た将来のことよりもっと身近な夢なんだけど、いくつもの夢がある。いや、むしろそれは夢と呼ぶ範疇にないのかもしれない。それじゃあなんだ、といわれれば困ってしまうが「希望」「望み」「やりたいこと」「やって欲しいこと」と言葉をいくら換えてみてもそれは自分がコントロールできることではなく、何かに頼るしかないことばかりなのだ。それを夢といってしまって良いものなのか。それとも、欲張りな親父の戯言といわなければならないのか。
それでも決してわがままで自分だけの希望を叶えて欲しいというわけではない。この世の全てに及ぶ幸せというわけには行かないが、公共の福祉に反しない範囲でというあたりでは、許されるものに入るのではないかと勝手に思っている。
さて、「いつでも夢を」という歌は、1962年に発表された橋幸夫と吉永小百合のデュエット曲です。作詞は佐伯孝夫で作曲が吉田正です。この曲は第4回日本レコード大賞を受賞し、当時大変な人気を博しました。
若者たちに夢を持ち続けることの大切さを歌ったこの曲には、希望に満ちたメッセージが込められています。また、歌のリーリースより後の1963年には同名の映画も制作され、橋幸夫と吉永小百合が主演を務めました。歌がヒットしてから映画が作られるというパターンは珍しいかもしれませんね。
歌詞にも映画にも、どんな困難な状況でも夢を持ち続けることの大切さが強調されています。これは、戦後の復興から経済成長へと進んでいた当時(昭和30年代)の多くの人々が共感したテーマでした。
メロディはシンプルで覚えやすく、多くの人々に親しまれています。橋幸夫さんと吉永小百合さんのデュエットが、この曲に特別な魅力を与え歌詞のメッセージをより強く伝えています。橋幸夫さんは『潮来笠』など演歌の雰囲気を持っていましたがこの曲が100万枚を突破した後にも数々の楽曲をヒットさせました。
吉永小百合さんは俳優として現在もその美貌を保ち続ける素敵な女優さんですが、歌の分野でも特筆すべき人ですね。『寒い朝』『勇気あるもの』などの曲も有名ですね。
「いつでも夢を」が流行した時代は、多くの人々が未来に希望を持ち、夢を追いかけることの重要性を感じていました。この歌は、そのような時代背景を反映し、多くの人々の心に響いた歌でした。
「キューポラのある街」という映画を小学生の時に見て以来、吉永小百合という女優さんの魅力をずっと感じてきたオールド世代としては、この歌の雰囲気も未だに忘れられないものになっています。「伊豆の踊子」や高倉健と共演した「海峡」なども魅力的な存在感たっぷりで忘れられない作品となりました。
「いつでも、いつでも君だけを~……」と歌い始める橋幸夫さんの声は今でもちゃんと頭の中に残っています。
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