第40話湯けむり救出劇:星乃家と松田さんのドタバタ湯あたり騒動
異変の始まり
湯船の湯気が穏やかに漂う中、リラックスした様子だった松田さんが突然、眉をしかめた。身体が赤くなっていた。
「うっ…なんか急にくらくらしてきたわ…これ、もしかして湯あたりかもしれん…」
そう言うなり、松田さんは湯船の縁に手をつき、力なく沈み込みそうになる。
「ちょ、松田さん!?大丈夫ですか!?」
雫は驚いて湯船の端から駆け寄ろうとするが、湯の中では思うように動けない。
一方、なゆたはというと、真剣な顔で松田さんを見つめ、意味不明なことを口走り始めた。
なゆたの天然発動
「松田さん、しっかりして!大丈夫よ、私がついてるから!」
なゆたはそう言いながら松田さんの肩をポンポンと叩く。
しかし次の瞬間、なゆたは振り返って雫に尋ねた。
「ねぇ、雫ちゃん!こういうときって人工呼吸とかするべき?」
「はぁ!?いやいやいや、湯あたりで人工呼吸は違うから!!お母さん、落ち着いて!!」
「でも、テレビで倒れた人って、大体人工呼吸してるでしょ?」
「それドラマの影響受けすぎだから!!まず湯船から出すのが先!!」
なゆたは「あ、そっか!」と得心した顔をすると、松田さんの腕を引こうとした。
雫の冷静な対応
「お母さん、手伝って!松田さんを湯船から引っ張り上げるよ!」
「了解!」
なゆたは自信満々に返事をするが、いざ松田さんの腕を引こうとした瞬間、全然力が足りないことに気づく。
「お母さん、力なさすぎ!!とりあえずそこ立ってて!私がやるから!」
雫は湯船から素早く上がり、タオルを掴んで松田さんを支えた。
「ほら、立ってください!まだ倒れちゃダメですよ!」
「おぉ…すまんな…」
松田さんは弱々しく応じるが、その体を引き上げる作業は予想以上に大変だった。
松田さんの弱々しい一言
なんとか松田さんを湯船から引っ張り上げ、脱衣所の床に寝かせると、彼は弱々しい声で呟いた。
「おおきに…ほんま助かったわ…」
雫はタオルで松田さんの顔を拭きながら、険しい顔で言い放つ。
「だから、お母さんじゃなくて、私が助けたんですからね!」
なゆたは横で松田さんを見下ろしながら、のんきに言った。
「こういうときって、熱いお湯を飲ませたほうがいいんだっけ?」
「絶対ダメだから!!むしろ冷たい水!!お母さん、お願いだから余計なことしないで!!」
なゆたに任せていたら松田さんが死んでしまう。
「え~、せっかく私が助けようと思ったのに~。」
雫の的確な処置
雫は急いで冷たい水を用意し、少しずつ松田さんに飲ませた。そのおかげで、松田さんの顔色が徐々に戻っていく。
「ふぅ…すまんな、ほんま助かったわ。」
松田さんは頭を掻きながら申し訳なさそうに笑う。
「だから、お母さんの暴走がなければ、こんなことにはならなかったんですよ!」
「いやいや、湯あたりは私のせいじゃないでしょ?」
なゆたはキョトンとした顔で答え、雫をさらにイラつかせた。
松田さんの苦笑い
松田さんはふらふらと立ち上がり、肩にタオルをかけながら言った。
「しかしまぁ…君らのやり取り、ほんま漫才みたいやな。俺、笑い死ぬかと思ったわ。」
「いや、湯あたりで死にかけてたんですから!本当にもう!!」
雫が怒り混じりにツッコむ。
なゆたはそんな雫をよそに、松田さんの背中を軽く叩いて言った。
「でも、結果的に無事だったし、これで絆が深まったでしょ~♪」
「絆じゃなくてトラウマが深まっただけだから!!」
「湯けむり大混乱:松田さんと星乃家の一夜」
湯船からの救出劇
湯船の中でぐったりしていた松田さんを、雫は懸命に引き上げた。
「よいしょ…もう少し…!」
小柄な体に力を込め、何とか松田さんを湯船から出して脱衣所に寝かせることに成功する。
「ふぅ…大丈夫ですか?」
雫はタオルを掴み、松田さんの肩にかける。しかし、ふと視線が下に向かった瞬間、彼女の動きが止まった。
雫の動揺と赤面
「……っ!」
松田さんの一物がうにょ〜ってなっていた。ただでさえ男の人に免疫ないのに、雫にとっては衝撃映像だった。
雫の顔が一瞬で真っ赤になり、慌てて目を逸らす。
「なんで!?いや、どうしてそうなるの…!!」
動揺を隠しきれない雫の様子に、なゆたがすかさず反応した。
なゆたの天然爆弾
「雫ちゃん、なんで赤くなってるの?もしかして…触りたいの?」
ニヤリと笑いながらそんな爆弾発言を放つなゆたに、雫は全力で叫んだ。
「お母さん!!何言ってんの!?そんなの絶対ありえないから!!」
「だって、雫ちゃん、さっきから目が泳いでるし、気になるのかなって思って~。」
「意外と気持ちいいのよ。触ると♡」
「あっ、でも。触りすぎると大惨事だから、ほどほどにね。」
無邪気な笑顔で肩をすくめるなゆた。
雫は目を見開きながら、手を振り回す。
「違うから!!ていうか、お母さんがそういうこと言うのが一番ダメだから!!」
「でもさ、人生には好奇心も大事だよ~?」
「そんな好奇心、いらないから!!私の人生を妙な方向に導かないで!!」
松田さんの冷静なツッコミ
そんな親子の騒ぎを横目に、松田さんはタオルで頭を拭きながら苦笑いを浮かべていた。
「いやいや、なゆた先生、冗談でもあかんて。君ら家族、ほんまに自由すぎるわ。」
「ごめんなさい松田さん!うちのお母さんが暴走してて!!」
雫が深々と頭を下げると、松田さんは湯船の縁に腰掛け、のんびりとした口調で言った。
「まぁ、でも正直言うてな、こういうのも芸人としてはネタに困らんしありがたいけどな。」
「芸人魂発揮してる場合じゃないですから!!」
雫の怒り混じりのツッコミに、松田さんは肩をすくめながら笑った。
なゆたのさらなる暴走
その場の空気が少し落ち着いたかと思いきや、なゆたは腕を組みながら満足げに頷いた。
「ほら、松田さんも面白がってくれてるし、結果オーライでしょ♪」
「全然オーライじゃないから!!」
雫が再び全力でツッコむ中、なゆたは脱衣所の扉を開けながら、さらなる爆弾発言を投下する。
「でも雫ちゃん、後で感想聞かせてね~♪」
「聞かないで!!何の感想もないから!!」
光る松田さんと星乃家のカオスな浴室
「お母さん、いい加減にしてよ!」
浴室で怒りの炎を燃やしていた雫は、熱気で曇った床に足を滑らせた。
「きゃっ!」
倒れそうになった瞬間、彼女の手が松田さんの体に触れた――しかも、「触れてはいけない場所」に。
「……っ!!!」
その場が凍りついた。顔を真っ赤にした雫は、飛び跳ねるように手を引っ込める。
「ちょ、待てや!なんか…変やぞ…」
松田さんが妙に困惑した声を上げた瞬間、彼の体が薄い光を放ち始めた。
松田さん、発光する
「えっ、何これ!?松田さん、体が光ってるんですけど!!」
雫は驚きのあまり後ずさる。光は徐々に強まり、浴室全体を明るく染め上げた。
「いや、俺も分からん!なんで光ってんねん!」
松田さんは体を抱えながら叫ぶ。
そこへ浴室の扉が開き、なゆたが顔を覗かせた。
「あっ、これ伝説の『浄化の儀式』じゃない?」
「……浄化の儀式?」
雫は叫びながらなゆたを睨む。
「うちの家系、触れた人の“内なる闇”を浄化する力があるって言われてたけど、本当に起きるなんてね~!」
「いやいや、それがお母さんに伝わるのはまだ分かるけど、私にそんな力あるわけないでしょ!?」
松田さんは湯船に寄りかかりながら、冷静にツッコんだ。
「ちょっと待て。俺、“内なる闇”なんか持ってへんで?せいぜい、コントで滑った悩みくらいや。」
「それ、全然軽くないんですけど!?」
雫はパニックになりながら松田さんを揺さぶった。が、揺らすたびに光がさらに強くなり、浴室がまるで太陽の中心のように輝き始めた。
「うわぁぁ!眩しい!」
雫が顔を覆うと、なゆたはどこか嬉しそうに目を細めた。
「これ、きっとすごいことが起きるよ!」
やがて光は頂点に達し、数秒後、スッと消えた。
「あれ、なんでわらわ…こんな所にいるのじゃ?」
銀髪のロングヘア、透き通るような白くすべすべなお肌。大きくたわわに実った胸。キュンと締まったおしり。
「えっ、あっ、もしかして…動画配信のミロクちゃん?」
雫のカオスな夜はさらに続く。
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