【#13】オリジナルのお酒を作ろう
それから数日経った日の朝。
ヴー。寝ていたベッドの上でスマホが振動する。
「んー? なんだぁ……」
俺がスマホの音で起きることは珍しかった。
元から目覚ましは設定してないし、日頃から連絡してくれる友達もいない。
だから、どうせいつものように迷惑メールかなんかだろう……とスマホの通知画面を見てみると。
ティーシャ:おはよ!!
(あぁあぁああああああああ!? ティーシャからの連絡だぁぁあぁああ!?)
実は先日のコラボ配信の後、連絡先を交換していたが……まさかこんなに早く来るとは!?
(やべぇ!? とにかく何か返さなきゃ!?)
俺は急いでメッセージアプリ
アヤカ:おおおおはようございまーす!!
ティーシャ:返信はやっ!? 文字打ってから秒で返ってきた!?(白目で驚くデフォルメティーシャのスタンプ)
アヤカ:す、すみません!!
し、しまった……!! 反射的に焦って返したが……流石にキモかったか!?
アヤカ:あの、もし不快に思われたなら、今度からは慎重に返信しますが……!?
ティーシャ:いやいや、そんなに気にしないでいいよ!? 自分のペースでいいからね!?
:ところでさ、アヤカちゃんが良かったらなんだけど、またあたしとコラボ配信しない?
(!! さっそく二度目のコラボか!!)
よ、よかった。とりあえず嫌われたりはしていないらしい。
例のトラブルで『ティーシャがハーフサキュバスである』という秘密を知ってしまったのだが……なるべく俺の方からは気を遣わせないように接したいところだった。
それはともかく、コラボの返信をしなければ。
アヤカ:わたしの方は全然かまいません!! またティーシャとご一緒できるなんてファンとしても嬉しいですから!!
ティーシャ:おー、ありがとーー!!
:それじゃ、次の企画なんだけど……アヤカちゃんと”オリジナルのお酒”を作ろうかなー、って!!
アヤカ:オリジナルのお酒……ですか!?
ティーシャ:そう!! アヤカちゃんにピッタリの企画だと思って!!
:ダンジョンの素材でオリジナルのお酒を作って、会場借りてファンのみんなに振舞っちゃおうかな~って!!
な、なるほど。なかなか面白そうだな……!! 今までたくさん酒を飲んできたが、自分で作るのは初めてだ。
しかも、ダンジョン製の酒というのも興味がある。……よし、やるか!
アヤカ:いいですねぇ!! ダンジョン製のお酒……ぜひ飲んでみたいですし!!
ティーシャ:やった~!! それじゃ、みんなにも告知するねぇ~。
◇◆◇◆◇
【速報】再びティーシャ×酒クズちゃんのコラボ配信決まる
1:名無しの冒険者
みんなに報告~~!!
なんと……またアヤカちゃんとコラボ配信することになりました~~!! 今度は五反田のダンジョンで一緒にお酒作りするよ~~~!!
(ティーシャのディーコネから転載)
2:名無しの冒険者
おぉぉおおおお!! キターーーーーーー!!
4:名無しの冒険者
次のコラボまで早いな!?
7:名無しの冒険者
しかし、これだけ早いとビジネスだけの距離感じゃないよなぁ
9:名無しの冒険者
>>7
二人共、結構相性いいのかも?
13:名無しの冒険者
>>9
あれだけ楽しそうに飲んでたしなぁ
16:名無しの冒険者
ビジネスだけの関係じゃない……って感じで良き
20:名無しの冒険者
しかも、酒ができたら後日会場で販売だって!?
23:名無しの冒険者
>>20
おいおいおい。絶対それ行かなきゃなんだが……!!
25:名無しの冒険者
やば~~!! 今から配信楽しみ~~!!
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