第11話
「星、何なのこれ、どうにかして!」
「透子ちゃん、っていうんだね。トコちゃんって呼んでもいい?」
「いきなりあだ名で呼ばないで」
ケタケタと声に出してんのか出してないのか、星は至極たのしそ〜うに笑ってる。腹立つ、お前の友達だろうがどうにかしやがれ。
星の後ろに隠れたつもりがヒョイっと避けられ、目の前にいるその男に両手を、ぎゅっと握られた。
…………星、まじであとでギタンギタンにしてやる。
「トコちゃん、手ちいさいね。かわいい…」
変質者に追い回されてる気分なんだけど。
てか好きってどういうこと。一目惚れてきな?
うっとりと、前面にピンクオーラを醸し出す男はもう完全にトコちゃんで定着してしまった。手遅れだ。
トコちゃんとか、初めて呼ばれたし。しかも、なんか無駄に可愛くて、無理。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます