第4話

「透子チャン、今日もかわい〜ね」


「はいはい」


「いつ抱かせてくれんの?」


「は?いつでも無理。てかアンタ、ちゃんと野菜とか切れんの」


「できるわけなくね?」


「………だろうね」





息を吹きかければ飛んでいきそうなくらい軽い男に軽いノリをふっかけられるのは、いつものこと。




今日の家庭科の授業は調理実習で、班ごとにわかれて椅子に座る。


名前順に作られた五人組の班の中にこの男、加藤星かとうほしもいるらしく、へらへらと話しかけてくるのを適当にあしらう。

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