閑話②:邪神と混沌と死の木の実
「え゙っ、流々ちゃんいつもコレ食べてるんすかっ!?」
「うん、おいしーよ? あんまり採れないんだけど、今日はポテ子お姉ちゃんが居るから特別っ!」
「そっかぁ、特別ですかぁ! あははは・・・はぁ、どうしよう。私今日死んじゃうかもしれねぇっす・・・」
僕がクッキーを食べ終わったあと、ポテ子お姉ちゃんは、もうちょっと一緒に居てくれるって言ってくれました。すごく嬉しいです!
それにプレゼントもくれました、「スパッツ」っていうズボンです。
ポテ子お姉ちゃんは「そのままだと理性が保たない」とか何とか、ちょっとムズかしい事を言っていたけど、お尻が冷たくなくなったのはすごく嬉しかったです!
僕はお礼に、あんまり採れない「おいしいの」をお返ししたんだけど、ポテ子お姉ちゃんは全然食べてくれません。キライなのかな?
「ポテ子お姉ちゃん、好きキライはしちゃダメってお姉ちゃんも言ってたよ。おいしいから食べてみてっ! あっ、でもこぼさないように気を付けてね。こぼしたらね、ジュッって言ってケムリが出て、服とか溶けちゃうからっ!」
「絶対食べたらヤバいヤツじゃないですかっ!?」
「んー? おいしーよ?」
「はうっ!? ダメっそんなキラキラした目で見ないでぇーーっ!?」
キライなのかな? ・・・食べてみて欲しいけど、キライならしかたないよね・・・イヤイヤ食べてもおいしくないし、お礼にならないもんね・・・。
「・・・ポテ子お姉ちゃん・・・ムリ言ってゴメンね、これは僕が食べるね・・・ぐすん」
「ああああぁぁぁっ!? 心がぁぁっ、心が痛いっ!? あ、あのね流々ちゃん、正直に言うとっすね、この果物は食べちゃダメなやつなんすよ」
「えっ、そうなの? 何で?」
ポテ子お姉ちゃんは言いにくそうに僕に答えてくれました。
どうもキライなんじゃなくて、食べれないんだそうです。
「普通の人は食べたら死んじゃうんす、逆に流々ちゃんは食べても平気なんすか?」
「うん、すごく元気!」
「じゃあ流々ちゃんは食べても大丈夫なんで、それは君にあげますよ!」
「分かった! ありがとう、ポテ子お姉ちゃんっ!」
「どういたしまして〜〜。まぁ元々君のですけどねぇ、でへへへ〜〜」
それからポテ子お姉ちゃんは、一緒に牛さんのお肉を食べて、一緒に眠りました。
ギュッてして寝てもらうなんて、お姉ちゃん以外初めてです。
ポテ子お姉ちゃんはお姉ちゃんよりもちょっと体が冷たくて、でもあったかくて、お姉ちゃんと一緒の匂いがして、お姉ちゃんよりも強めにギュッとしてくれました。
すごく安心する、今日は眠ってもお胸がギュッとなりませんでした。
「お・・・ねぇ・・・ちゃん・・・・・・ぐぅぐぅ」
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SAN値偽装の邪神ちゃん ~TS少年は人間界に戻りたい~ 草食丸 @sousyokumaru
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