第9話 お菓子は罪なもの
あまりにもお菓子は美味しくてたくさん食べてしまった。その後に、今日は晴れで星が綺麗だとニュースが言っていたのを思い出して純恋と一緒に星を見た。純恋は「輝いてる金平糖みたいだね」と言っていて例えが可愛くて笑ってしまった。
でも、夜は冷えるから寒くてすぐ中に戻ってホットココアを飲んで布団に入った。
そこで今「桜、何かお話ししよー」と純恋が寝転びながら言う。
「毎日話してるじゃん。じゃあ、何か私の知らない話聞きたい」
「知らない話かー、昨日買った服とか」
「あぁ、言ってたよ。白の可愛いワンピースでしょ」
「んー、昨日ピアノの練習曲が」
「この前までひっかかってたとこが滑らかに弾けたんでしょ」
「んもー、先を言わないでよー」
「だって知ってる話だったから。逆に私の知らない話ある?」
「えー、最近読んだ本とか」
「この前貸したじゃん」
「確かにー、あれ面白かったよね、新人賞のミステリーだよね」
「うん、あのトリックに驚かされた。じゃなくて、ほら多分ないよ」
「さっき食べたお菓子のカロリーはー?」
「確かに、知らないわ。でも純恋も知らないでしょ」
「実はさっき確認したよー、驚いたよ」
「今日はゼロカロリーって言ったのに?」
「だって気になったんだもん。ここで問題ー、何カロリーでしょう?」
「気にしないんじゃなかったの。んー203カロリー」
「残念っ、正解は310カロリーだよー」
「それ、食べた後に言うの?ショートケーキ3つくらい食べれるよ」
「結構、カロリーかただね」
「うん、大分ね」
「もー桜の意地悪っ、寝たらゼロカロリーだよっ」といって布団に潜り込む純恋。
あんなにカロリー気にしていたのに自分からいうって。まぁ、私はあんまりカロリーは気にしないからいいけど。
「はいはい、じゃあ寝よー、おやすみ」
「うん、おやすみ桜ー」
電気を豆電球にして、枕に純恋の好きな寝る用の香水を軽くふる。
甘いけど落ち着くような不思議な感覚におちいる。いつもこの匂いを嗅ぐと純恋だなと感じる。
しばらくすると純恋の寝息が聞こえてくる。
また、寝てる間に発作起こさないか心配だな。すやすやと気持ち良さそうに眠る純恋の髪を軽く撫でているとそんな心配とは離れていくように私は微睡んでいった。
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