探し物
天川裕司
探し物
タイトル:探し物
公園で休憩していた。
今日は良い天気。
こんな日にウォーキングするのも悪くないなぁ。
しばらく空と公園を眺めながらうっとりしてた俺。
していると、目の前をさっきから
チラチラ歩きまわってる女の子が居た。
ずっと気に留めなかったのだが
あんまりウロウロするので少し気になった。
「……あの子、さっきから何やってんだろ」
ちょっとその子を見ていたが、
ちょっと行っては止まり、
ちょっと行っては止まりして、
止まった時にはしばらく辺りを見回したりしてる。
「さぁ帰ろう」と思ってベンチを立ち上がり、
その子の横を通る形になった。
するとその子がこっちを見てきた。目が合う。
そうなると無視する事もできず、
「…何やってんの?(笑顔)」
と一応聞いてあげた。
どうやら、何かを無くしたらしい。
「どっかに何か落としちゃったの?」
うんと頷きながらその子は、
俺に探してくれと言わんばかりの表情で見てくる。
本当は帰ってすぐ仕事しようと思ってたのに、
まぁ仕方なくその子の手伝い。
するとその子は「あ」と思い出したような感じで
俺に「ついてきて」と言うような素振りをもって
公園の隅に行く。
ここら辺に落とした、と女の子は言ってきた。
「はぁ、しょうがないなぁ」
と思いながらも俺は屈み、
その辺を手探りで探し始めた。
よく聞くと名札を無くしたらしい。
「この辺で確かに無くしたんだね?」
うんと頷くその子。していると、
「その辺の土の中に埋めたかも」
とか言ってくる。
「…は?」と思う。
埋めたってどう言うこと?
無くしたにしたら明らかに変だろ。
でも探す延長でとりあえず
その辺りの土を掘ってやった。
すると名札が見つかった。
「あ、これ??」
「うん!」と大きく頷き、
その子は俺から名札を受け取った。
受け取った瞬間、その子は消えた。
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=9JT-XOwCDfM
探し物 天川裕司 @tenkawayuji
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます