ペルセウスの記憶

琴吹いお

序章



 2025年、8月23日午前3時11分。



 その日はちょうどペルセウス座流星群が流れていたらしい。



 とある高校生の男女二人が、地上75メートル相当にも及ぶ星隆橋から飛び降り自殺をした。



 目撃者によると二人がおちていく姿はまるで流れ星のようだったと語られている。



 幸い、片方の高校生は記憶喪失になった状態だが意識を取り戻したみたいでよかった。



 学生が二人で一緒に飛び降りるという異例の事件だったこともあり、このニュースが報道された日はネットも大騒ぎの事態だった。



 だから今でも心なしか、毎年流れる流星群を見るたび心が痛くなってしまうのかもしれない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る