第2話

雪国で妹と話した。

「次、いつ帰ってくるんじゃあ?」

「そやなあ、二年ごやけんな」

「大学行くもんなあ」


行って欲しくない。

ほんとはそう思いながら。

だって親友として好きだから。


雪が雨に変わった後、妹は東京へ行く。

もう戻って来ないかもしれない。

戻ってきたくないかもしれない。


だから、


「いつでも死んでもいいよ」と言った。


「なんで言うんじゃあ?ほんま、死にたくなる」


「生きて欲しいから、言った」


「うち、そんな強くないんじゃあ、だから・・・」


「今度はあたしが受賞してから会おうぜ」


「うんっ!」


って言う妄想をしたんじゃけえ。

ほんとはあたしの方が死んでたら良かったのに。


漫画で自分を殺してもダメだった。

もう一度会いたい、だから、描くんだあの子が生き返る漫画。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る