第9話 Love so sweet(9)
この日も帰宅したのは11時を回っていた。
ゆうこはいつも自分が何時になっても起きて待っていてくれる。
そして自分の風呂の仕度などもきちんと整えてくれる。
本当に
本当に
いいヨメなのだが。
って・・
また寝てるし!!
風呂から上がって
今日こそは!
と思いながら寝室に勇んで入っていくものの。
夜中に何度もひなたの授乳で起きるゆうこは、すっかり夢の中だった。
確かに
まだ一晩に3回以上は起きてるようだし、自分が起きる前に起床して
きちんとゴハンの仕度もしてくれている彼女のがんばりを考えると
しゃあないのかな、とも思わなくはない。
でも。
『あさって』
と言ったわりに。
あれから
1週間も経ってるやん!!
もう
無理やり襲ってしまおうか。
狼なソウルが自分の中で目覚めそうだったが
本当に気持ち良さそうにスヤスヤ寝ている彼女には
そんなこと、とってもできないし・・
はああああああああ。
やり場のない
この欲求をどうしてくれよう・・。
「あらあら。 遅くなっちゃった。 ごめんなさいね。 あたしが来るのが遅かったから、」
この日は難波社長がホクトにやってきて打ち合わせだった。
それが終わったのが8時近かった。
「ああ、いつもこんなもんやし。 大丈夫です、」
「悪かったわねえ。 ね、ごちそうするから飲みにいかない?」
その言葉にファイルをしまう手がピタっと止まってしまった。
個人的に誘われている・・
恐ろしい気もするが
こんなにも一生懸命にやってくれているのに無下に断るのも憚られる。
とっさに資料を取りにやって来た南に
「彼女も、一緒にいいですか?」
ぐいっと腕を引っ張った。
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