リフレクター(仮題)

せせらぎ

第1話

https://ja.wikipedia.org/wiki/イデア論

https://ja.wikipedia.org/wiki/国家_(対話篇)#「太陽の比喩」「線分の比喩」「洞窟の比喩」

https://ja.wikipedia.org/wiki/オブジェクト指向プログラミング#

https://ja.wikipedia.org/wiki/国家_(対話篇)#「イデア」と「哲学者」_(「知識」と「思わく」)

https://ja.wikipedia.org/wiki/パイドン#魂と肉体の分離・哲学者の生き様

https://ja.wikipedia.org/wiki/国家_(対話篇)#「現世」における「正義の報酬」

https://ja.wikipedia.org/wiki/国家_(対話篇)#「死後」における「正義の報酬」_(「エルの物語」)

https://ja.wikipedia.org/wiki/馬車の比喩

https://ja.wikipedia.org/wiki/仮想化

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 気遣い以外の恩返しができない心残りが有りつつ働かずにいた私だが、異世界では発動リフレクト――ピタゴラス派の趣意に該当する光素エーテルを量子結合し、帰納ログ(直接知ノエーシス)で観測し得た物理実相イデアに於る下限概念構成要素演繹クラス/スキル幻影インスタンス具象化レンダリング及び時限有向量ベクトル統御する特殊事象干渉手段――に没頭している。巨視マクロのそれはゲーム然に振る舞い生き方で範囲/出力が変動するゆえプラトン哲学実践が人生指針ライフワークである私に僥倖だった。

 物語の主人公はともすれば名誉の連続だが私の人生に於て現状無い。無論、神ならぬ人間の評価は臆見ドクサに過ぎないから何れにせよ何方でも良いことだが。

 私はただひたすら善行人の役に立つこと克己肉体本能的欲望を捨てることを心掛けて死後に待ち受ける実在イデア界の準備をするだけで、無意味無価値無目的な俗事に身を窶している暇は無いのだ。――常識は容易に変遷する幻影なのだから。




 私は山賊に襲われている人を見かけたので、演繹スキルをお見舞いし助けていた。

「どするの?」

 そう言ったのは私を召喚した女・ソフィアだ。

 我々は演繹スキル体質で完全自制できるため共同生活が実現している。

 ソフィアの趣旨は私の発動演繹スキルが高度ゆえ周囲の注目を集めていることであろう。

「去る」

「――待たれよ!」

 私が歩くと中性的な青年が飛んできた。疾風及び帯電から察するに複合演繹スキルの加速と思われる。

「相当な使い手とお見受けしますが、何故左様な格好をしておられるのですか?」

 私の衣服は最安値のキトン。

「生活必需外の金銭は貧しい人々に差し上げているからです。貴方もそうされるが宜しい」

 私が暫しプラトン哲学を説くと、正当な哲学が未普及と判明した。

 この男アンソロポスは旅の仲間を募っているらしく、渡りに船・旅は道連れ世は情けゆえ同行することにした。対遮蔽物・死角銃撃対策ケアに有用な基本無属性索敵演繹クリアリングスキル[アナライズ]は無防備になるためだ。基本無属性演繹スキル[アルケミー]―― 形相イデア含有演繹クラス×SPスキルポイント(基本無属性演繹スキル[レビテーション]発動要資源コストを起点に資源算法エネルギーアルゴリズムを数理化した概念)を資源リソース形相イデアを仮想演繹クラスに変換――で生成したARアサルトライフル(反動リコイル軽減済み)の市街地運用は跳弾を考慮し据え置きとなる。

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