自録伝〜自殺した俺が異世界を記録する〜

ヌトゥロン

プロローグ 指名と罰とやり直し

もう疲れた…

俺はもう疲れたんだ…来る日も来る日も仕事、たいした目標もなければ能力も無い俺に何ができるんだ?

おっと、俺がどこにいるかって?

もちろん会社さ、会社の屋上さ。

今日でこの人生とおさらばできるなら痛みなんて我慢してやるよ。


「じゃあな、世界」


こうして俺は飛び降り、自殺した。後悔はない。


「眩しっ!」


おい、なんだよこれクソ眩しいじゃねぇかよ…どこだよここ天国か?


「人の子よ」


「どちら様?神様?」


「私は上位存在、私たちに個人としての認識などという愚鈍な文化は無い、まぁ…そこはどうでもいいだろう私はそなたにに提案があって来た」


「なんだ?上位存在様の提案を受けれたらなんかくれんのか?あ?」


「提案…というよりな自殺に対しての罰だな、生命を愚弄したお前へのな…安心しろ捉え方によっては人生をやり直す良い機会となるはずだ」


(なんだこいつ、言ってることが怖いぞ、あと今舌打ちしたよなこいつ

帰りてぇ〜〜

ん?機会???もしかして

輪廻転生ってやつか?そりゃ好都合

クソみたいな人生をやり直せるならな)


「そして…その内容だが…」

「…お前には異世界に行き、そこで生 活してもらう、能力もいくつか与え てやろう…」


「そりゃいいな、能力ももらえるな なおさら」


「しかし、罰は罰だ、お前には役目も与える…簡単に言えば……」


「記録をつけてもらう」

「お前が今から行く世界は観測しずらい次元にあるそこでお前にその世界のことを記録してもらう、隅々までとは言わん、忘れないでいるのなら自由気ままにやれ」


「では…さらばだ!」


「おい!!能力は!?ええ!せめて名前だけdッ」


これ以上叫ぶ時間も与えられぬまま俺は意識を失った


こうして俺は異世界へと来た


(あの神もどき…

雑用押し付けやがって、もっとあるだろ…こう…魔王討伐とか、能力の説明もないのかよ…クソが……というか…体はこのままなんだな)


まぁここで怒っても仕方ない


まずは街に向かうところだ、

能力の詳細もわからないのに平原で野宿するのはまずい、サバイバル知識のない俺でもわかる


こうして俺は街に向かって歩き出した


仕事から解放され、気持ち良い気分で道を踏み締める、いい気分だ、やはり日光を浴びての運動は気持ちがいい


「今回は自殺するような情けない人生にしないようにしないとなぁ」

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