第13話 自己紹介と組み合わせ

「せんせー!その前に自己紹介しないんですか?」

男子の誰かが言った。

「すまん。忘れてた。」

今回の先生はなかなか張り切りのある、いや豪快な先生のようだ。

「では、出席番号順に。その後説明する。」

席は出席番号で並んでいる。


「はい。僕が最初ですね。僕は赤本 川斗せんとと言います。特技は罠の発見と罠解除です。」

ダンジョンが現れてからというもの自己紹介は自分の職業からなる特技になってしまった。

「はい。私は藍条あいじょう 都華咲つかさと言います。特技は…」

滞りなく進んでいき、俺の番になった。

前もって考えていた回答を言った。

「はい。俺は深道 亮一です。特技は索敵です。」

スラスラ出てきた。嘘はついていないのでセーフである。

自己紹介が終わると、

「次は私だな。私は工藤 貝菜かいなという。一年間よろしく。」

担任も自己紹介していた。

そのまま続けてしゃべった。

「先ほど言った、クラス内序列決定戦は第一修練場で行う。」

この高校は国から「ダンジョン活動推進認定校」として認定されていて、普通の授業にプラスして、ダンジョンについてや戦闘についてなども学ぶことができる。その一環として学校には第一〜第三までの修練場が準備されている。

また、クラス内順位が1〜3位の生徒には修練のできる広めの個室が与えられる。


そう聞くと生徒は大いに盛り上がり、ものの3分ほどで修練場に集合していた。


「じゃあ、早速やろうか。」


入学早々トーナメントが始まった。。


「面白そう。」

声が聞こえた気がして振り向くと、汐常さんが微笑んでいるだけだった。


「試合の組み合わせはこうだ。」


出席番号1 VS 出席番号2

出席番号3 VS 出席番号4

     ・

     ・

     ・

出席番号39 VS 出席番号40


適当すぎんか?

まあいい俺は出席番号9番だから相手は、、

「よろしくね。」



汐常さんだった。

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