第26話 なんか突き止めるっぽい⑤
残すところあと3つ。種族一覧の確認もそろそろ終わりやね・・・果たして俺の心を揺り動かす種族は出てくるのか?
では行ってみようかね!
まずは名前だけだとなんのこっちゃ分からん、フェイバラーから!
【★フェイバラー(200):
光神の気まぐれで周期的に生まれる神造生物、それがフェイバラーです。生まれ方が最も特殊な種族であり、全種族の赤ん坊がフェイバラーになる可能性があります。とある種族のとある個体が、誕生する瞬間に無作為に光神に選ばれフェイバラーとして生まれてくるのです。彼らは基本的な特徴は親のものを受け継ぎますが、白銀色の毛髪と
★フェイバラー(200) 2ページ目
【オススメポイント!:
生前はとにかく運が悪かった・・・、そんなあなたにオススメです!その運の良さは周囲に
注意点:
額の光神の印は宝石のような見た目をしており、悪党に狙われることもあるとか・・・。また、光神を讃える眷属としてあなたは精神をある程度侵されてしまうでしょう。精神汚染(小)を得ます。それから、光神の機嫌を損なうとフェイバラーである資格を奪われると言います。お気を付けて】
な、なんぞこれ・・・なんか、すげえな。
普通の人間の農民から、急に激レアの種族が生まれることがあるってことか・・・?
めちゃくちゃ運が良くて、周りが幸せになって、光神に愛されてる・・・?
なんか「主人公」感がえげつねえな。
そんでもって「縛り」の量も凄い。
ランダム種族で転生して、おでこの宝石を悪党に付け狙われて・・・
精神汚染はもちろんのこと、【フェイバラーである資格】を失うことがあるって。
フェイバラー、ちょっとムズいよ!笑
ゲームを何周かプレイして初めてアンロックされる
精神汚染がある時点で俺としてはナシなのだが・・・そもそも降りかかる「悪意」の量が尋常じゃなく増えそうな気がするし、それに抗うための力が「運」と「光彩術」だけってのがなんとも心もとない。
あと、例えば精神汚染が「
例えばドラゴンベインの肉体を持ったフェイバラーとして転生した場合は、ドラゴンベインの精神汚染(極大)はどうなる?場合によっちゃあり得るよな・・・?
不確定要素の多さが気になる種族だ・・・まあでも、オモロいな。面白い。俺はなんないけど、面白い種族だと思います。フェイバラー。
【★シャンダラー(200):
魔界から拒絶され、取り残された一族の
★シャンダラー(200) 2ページ目
【オススメポイント!:
隠された実力を発揮したい、そんな野心家のあなたにオススメです!かつて世を
注意点:
闇の神への厚い信心と、魔界への想いに取り付かれたあなたは精神汚染(小)を得ます。また、過去に魔族が行った悪逆の歴史に対する非難の声は未だ消えず、しばしば差別的な扱いを受けることもあるでしょう。お気を付けて】
うわ、歴史や・・・歴史の話されとる・・・。
昔いた超強い種族である「魔族」がルーツで。そいつらが魔界へ引っ越しするってなった時に、置いて行かれた可哀想な人たち・・・と。
そんで色んな種族と交わりつつ生き続け、自らをシャンダラーと名付け直した・・・的なことやね。
いや、結局ほぼ「魔族」ってことですよね。何が違うんすか?とか言ったらブチギレられんのかなあ・・・なんかプライドを持って自分たちの種族名を変えたんだろうしな・・・
なんか面倒くさそうな過去があって、汚染もあって差別もされてて・・・良い事なさそうなカンジもするけども・・・。でも書いてあることは強そうなんだよな。
そもそも【かつて繁栄を極めた種族】の
魔力量が多いってのは術師にとっての一番の才能だよな。いわゆるMPのことだもんね。ゲームでもMPが切れた魔法使いってのは信じられんほど弱いからな・・・そうなりづらいってだけで、パーティ的には大助かりだろうな。
てか、あんま関係ないけど繁栄を極めた種族にはご褒美が与えられる・・・っていうのは現在でもあることなのかな。「別世界」が与えられるってヤバいよな、規模感が。
まあ、ナシかな!ちょっと逆張りなカッコ良さはあるけど・・・ね。
【▲ランダムなモンスター(50):
あらゆるモンスターの中からランダムに転生します。強いものから弱いもの、美しいものから醜いもの・・・なんなら醜くて弱いものになる可能性もあります。その逆を引けたら良いですけどね。また、特にボーナス効果の類はありません】
▲ランダムなモンスター(50) 2ページ目
【オススメポイント!:
あまりオススメできません・・・。強いて言うのであればSP値が低い事ですが、その分初期言語も与えられないため、言語系のスキルを取得することにはなると思います・・・笑。ギャンブル好きなあなたにオススメ・・・もやっぱりできません・・・汗
注意点:
たとえ人語を話せるモンスターになったとしても、転生者以外の住人にとってあなたは「変なモンスター」のレッテルを貼られるだけでしょう。討伐されないよう、お気を付けて】
まあ、分かるよ・・・プリマス様。こんな運ゲー無いよな。自分の第二の生を運に任せちゃうってのは結構ヤバいぜ・・・せっかくこんなキャラクリなんてもんがあるのに・・・笑
でもまあ、中にはいるんだろうな・・・異形種好きの変わった性癖の人が。俺はモンスターになりてえんだ!っていうアツいパッションを持った人が。
だがあえて言わせてもらおう!ナシであると!
人間の暴力性をナメてはいけない。人間ってのは「皆の敵」に対してはバケモノみたいに冷徹になれるのだ。ストレス解消みたいなノリで狩りを行うもんなんだ・・・
俺の世界でだって不倫した芸能人に皆で罵倒を浴びせたり、有害指定された動物を空気銃やらボウガンでハントして動画化したり・・・そうなった時の人間は機械みたいに冷たいんだから。
それが異世界で、「モンスター」なんて
・・・
つ、ついに終わったぜ・・・
種族一覧の文章量、結構多かったわ~。
結果的に半分くらいは汚染持ちの種族だったなあ。汚染持ちでも、俺的に惜しい種族もいたぶん選択肢が減ってしまって悲しいときもあったな。
しかし、俺はやはり「汚染なし」の種族から答えを出したいと思う。せっかく仮決めのトラップをくぐり抜けてここまで来れたんだ。俺は俺のままで転生するぜ・・・。
でもさ、かなり「
汚染の事があるから選択はしないなって種族でも、多様性として素敵だなって思う種族は多かった。ぶっちゃけ「竜の陣営」以外の種族はどれも好意的に見れる自信がある。
俺はこれからどの種族の、なんて名前の住人と出会い、そして戦うことになるのだろうか。不安は大きいが、楽しみもまた大きい。そんな確認作業だった。
そして、ここまで読み進めて確信したことがあるよなあ・・・
俺は部屋の窓側を振り向き、悪神様を呼んだのだった。
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