美女の柔肌に、溺れたら、生首地獄が待っていた

星咲 紗和(ほしざき さわ)

第1話 誘いの香り

その日、主人公は何気なく街を歩いていた。どこからともなく漂ってきたのは、甘いグミの香り。香りはふわりと鼻腔をくすぐり、まるで幼い頃に食べたキャンディのように懐かしさと甘美さが心を掴んだ。


「なんだ、この香り…?」


足を止めた瞬間、次は甘い香りに混ざるように、ふわりとした柔らかい香りが流れてきた。それはまるで、肌の温もりを感じるかのような人の香り。どこか甘く、どこか妖艶な香りだった。知らず知らずのうちに、主人公はその香りの先を追い始めていた。


細い路地を曲がり、やがて人気のない古びた建物の前にたどり着いた。見た目はただの廃屋のようだが、香りは確かにここから漂ってくる。引き寄せられるように、主人公は扉を開け、中に足を踏み入れた。


中には、薄暗い照明とともに、どこか非現実的な雰囲気が漂っていた。そして、奥の部屋からふわりと現れたのは、一人の美女だった。長い黒髪が揺れ、白い肌が幽かに輝いて見える。彼女は微笑みながら、手招きをする。


「いらっしゃい…待ってたわ。」


その言葉に、主人公の胸は高鳴る。不思議な魅力を感じながら、言葉にできない興奮が身体を駆け巡った。彼女の招きに応じるように、主人公はその手を取ってしまう。


それが、運命の始まりだった。


気がつけば、主人公は甘美な香りと柔肌に包まれていた。世界が霞み、すべてが忘却の彼方へと消えていくかのように思えた。快楽の波に身を委ね、目の前の美女の存在に浸っていく。彼女はただ微笑み、囁くように甘い声で語りかける。


「もっと、深く…私の世界に…」


そして主人公は、完全にその甘い夢に溺れていった。


**次回、第2話「快楽の罠」

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