第3話

家に帰り、自室に戻ると彼女....唯月三月から連絡が来ていることに気が付いた


俺はメッセージアプリを開き、送られてきた内容を確認すると、そこには


「宿泊研修での班で他に一緒に行く人っていますか?」



頭が?で埋め尽くされる

確かに宿泊研修は別のクラスの生徒とでも組めるが....

なぜ行くことが前提になっているのだろうか


「いや、行かないけど」

そう送るとすぐに既読が付き


「なんでですか?行かない理由のほうがないと思うんですけど?」


「別に、めんどくさいからだけど?」


「めんどくさいからで行かないんですか?」


「別に、それでもいいだろ?」


「でも、それじゃあ私は誰と行けばいいんですか?」


「友達ぐらいいるだろ?」


「いませんけど....?」


さて、どうしたものか彼女は友達がいないらしい

別に一緒に行くこと自体は良い。だが行くことが千夜にバレた瞬間確実にめんどくさいことになる

おそらく「一緒に行くって言うまでここで暴れてやる!」と言って子供みたいに暴れまわるだろう

それだけは避けたい....


俺は頭をひねらせる


そうして考えること数分、一つの案が浮かんだ


「そしたら、俺の友達に話を通すからそいつらと行けばいい相手も男女二人のカップルだし」

そう送ると彼女から一言


「カップルと一緒に行くって、しかも初対面の人だと気まずく無いですか?」


それはそうだ


「じゃあ私達とそのカップルで行けばいいじゃないですか?ね?」


「いや、俺は」


「行くっていうまでメッセージ送り続けます」


「.....わかった」


「ありがとうございます!明日そのカップルさんたちとも話させてくださいね!あと人の前では唯月って呼んでください。それじゃあまた明日よろしくお願いします。」







......俺はスマホをベッドに投げた

彼女は意外と厚かましいというかなんというか....


はあ、と溜息をつき頭を抱える


「面倒なことになった....」

ちくしょう、何が何でもあの時断っとくべきだったんだ!

断っておけば.....


はあ、もういいや寝よ


諦めた俺はベットに寝転がり意識を手放すのだった




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