第8話 ニヒトとの出会い

「やあ、私はニヒト。君たちと同じで魔王を討伐しようとしてる一般女性さ」


 マシンガンを足元に置いて、ピストルを回しながら喋ってる人が一般女性なのだろうか。


「さっきから思ってたんだけどさ……君のこと、好みだわ」


 ニヒトさんがヴェレの頬を触りながら言う。ヴェレがニヒトさんをビンタする。


「年上にビンタするとは良い度胸だね」


 ニヒトさんが笑顔で、ヴェレにピストルの銃口を向ける。


「ハハッ、冗談だよ。」


 ニヒトさんが笑いながら、銃を下ろす。そしてヴェレのことを抱き締める。


「触るなロリコン!」


 ヴェレがニヒトさんから逃げる。ヴェレが水を構えて威嚇している。


「私がロリコンなのは、認めるけどさ、そんなに拒絶しないでよ」


 銃使いのお姉さんと魔法使いのロリのおねロリか……なんか意外と良いな。


「ねえ良かったら、私と旅しない?何よりこの子と一緒にいたいから」


 ニヒトさんがヴェレをぎゅっと抱き締めながら言ってくる。これだけ強い人と旅できるなら良いかもしれない。


「ぜひ、お願いします!」


 私は一緒に旅してほしいとお願いする。そして私たちは、自己紹介をする。


「え!?二人って転生者なん?」


 私とチハルを見て、ニヒトさんが驚く。そりゃ驚くだろうな……転生なんて信じるわけない。


「……実は私もなんだよね」


 ニヒトさんが言う。思わず驚き、声が漏れる。

 

「まあ、転生する前の記憶の一部は残ってないんだけど……転生前の名前とか死因とか覚えてないね」


 そうなんだ。私たちは、転生しても記憶は残っているけど、ニヒトさんは違うんだ。


「そういえば、なんで銃、使ってるんですか?」


 チハルがニヒトさんに問う。


「それはね、私に魔法とかの能力がないから。転生する前のまんまってことさ」


 能力がないから銃を使うのか。つまり転生前は、銃とかずっと使ってたんかな?


 

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刺され転生 -ヤンデレ幼馴染に刺されたら異世界転生したので、一緒に魔王を討伐しようと思います- 🪻夕凪百合🪻 @kuroyuri0519

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