第14話 散って再生していく華


良く分からないが...アイツ。

つまり秀水柊子が俺に対してマジに恥ずかしい事ばかり言う。

全く...何だってんだ。

そう思いながら俺は翌日になってからドアから出ると。

柊子が居た。


「や、ハッロー」

「...某有名なラノベの女子かな?お前は」

「...うへへ...」

「...」


柊子は何だか隠しきれない嬉しさで俺を見てくる。

俺はその姿に苦笑しながらドアに鍵をかける。

それから「行こうか。柊子」と言うと。

柊子は何かを取り出した。


「はい。今日のお弁当」

「ああ...ってお前毎日作ってんの!?」

「そうだよ?毎日朝5時から」

「嘘だろ?!」


俺は唖然としながら歩く。

柊子は「?」を浮かべた感じで俺を見る。

「それが普通じゃ?」と言わんばかりの顔だ。

なんか...それって...普通なのか?

そう思いながら俺は昔の事を思い出す。


「...」


また嫌な事を思い出したな。

そう思いながら俺は首を振ってから柊子を見る。

柊子は「?」を浮かべて俺を見る。


「...有難う」


そして俺は鞄の中に柊子特製の弁当を仕舞う。

すると柊子は「...」となって俺を観察していた。

俺は「どうした」と聞くと。


「...いや。また嫌な事を思い出したのかなって」


と俺を心配げに見てくる。

俺は「...そうだな」と返事をした。

それから俺は空を見上げる。


「くっだらない事だ」

「...そうなんだね」

「ああ。...忌々しい」

「...」


柊子と俺達はゆっくり歩く。

そして登校していると「ハロハロー」と声がした。

横を見るとマンションから泉が出て来ていた。

俺達を見てニコニコする。

眼鏡をかける。


「眼鏡かけてない方が可愛いな。お前」

「お?有難う。晴矢。だけどそういうのは柊子さんにしてあげて」

「柊子に?...何で?」

「デリカシーが無いのう。...ん?柊子って?」


俺達の関係に「???」となる泉。

その事を俺は1から説明する。

すると泉は「なるへそ!」と笑顔になった。


「良いじゃん。恋人っぽいね」

「...そういうのは無いから」

「え?そうなの?...じゃあ柊子さんは?」

「え?...え?い、いや。ないよ?」

「...ほほーう...」


泉はニヤニヤする。

俺は盛大に溜息を吐いた。

それから俺は泉にチョップした。

そして俺達は登校していると...清掃活動をしている生徒会のメンバーに遭遇した。

で。


「やあ。おはよう」

「...山田...」

「そんなドン引きしなくても良いじゃないか」

「...いや...」


俺はコイツが苦手だ。

何か知らんが苦手だわ。

そう思いながら俺は山田を見ていると山田は警戒している泉と柊子を見てから両手を上げた。

完敗の様な仕草をする。


「山田副会長」

「...うん?...あ。丁度良かった。挨拶して」

「...コチラが例の方達ですか」

「そうだね。...例の人達だ」

「皆様。初めまして。...遠山優樹菜(とおやまゆきな)です。生徒会の会計係です」


律儀そうな感じの女子は90度前に身体を傾けてそう話した。

大きな丸眼鏡をしているツインテール。

俺は「...」となって遠山を見る。


すると遠山の自己紹介後、俺より10センチぐらい身長が高そうな巌の様な男子がちりとりを持って現れた。

ツンツンの頭をしている黒縁眼鏡。

と言うかコイツ確か...。


「生徒会長の山斑章(やまぶちあきら)だ。...宜しく」

「という事で生徒会長だ」

「...という事とは何だ。...しっかり仕事はしているのか。昴」

「しているに決まっているだろう?」


3人の生徒会メンバーが揃った。

他の奴らは、と思っていると山田が肩をすくめた。

それから「他の奴らは居ないよ。俺達だけだ」と笑みを浮かべる。


「一応、学校内を清掃中だ」

「...何も聞いてないんだが良く分かったな」

「成り行きが成り行きだ。それぐらい思うのは普通だろう」

「...」


俺は山田を見る。

すると山斑がとんでもない事を言い出した。

「時に」と言いながら、だ。

そして俺をマジマジと見下す。


いやちょっと。

怖いんだが。

身長が175あるのにな俺。

コイツ190ぐらいあるし...怖い。

まさか人間に見下ろされる日が来るとはな。


「暁月。お前は生徒会に入らないか」

「はい?」

「...生徒会の空席があってな。...それでお前が良ければ入らないか。...ずっと書記の席が空いている」

「...いや。俺には全く才能無いですよ?それに俺なんかが入ったら大混乱ですし」

「そんなもの俺には関係ない」


そんな山斑の背中を山田がスパーンと叩いた。

山斑は痛みに悶える。

俺達は唖然としながら「言い方がかなりマズいっす会長」と笑顔になる。

まさかの展開にあたふたしていると山田が苦笑した。

それから「つまり回りくどいけど会長曰く生徒会に来いって事だよ。暁月くん」と笑顔になる山田。


「...いや。...何れにせよゴメンなんだが」

「まあ俺からは拒否権もある。しっかり考えてから答えが欲しい」

「いやだから...」


すると話を聞いていた泉と柊子が「いきなりそんなのはちょっと」と困惑気味に言い出した。

それから俺を見る。

俺はその言葉に頷きながら山田を見る。

山田は「そうだね」と笑みを浮かべてから「まあ...会長はどうか知らないけど俺は拒否権が有るって思っているから。考えてから答えが欲しい」と言う。


「だけど1つだけ言うと。...楽しいよ。生徒会。...君の様な素質を持つ人が必要だ」

「...」


俺は考えながら沈黙する。

それから俺達は山田と山斑と別れ。

教室に向かった。

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