浮気した挙句捨てられ冤罪を俺は浮気女に着せられたっぽいので優しい美少女と幸せになります

アキノリ@pokkey11.1

第一章

融解し再凍結する全て

第1話 転落する全てを受け止めた手

俺、暁月晴矢(あかつきはるや)は幼馴染の豊島数多(とよしまあまた)に冤罪を着せられた。

レイプしたという噂と共に嵌められてしまった。

まあそれの影響で何だろう。

もうどうでも良くなった気がしながら転校した。


俺のスペックだが。

丁度...マイルドに身長は高く、175センチある。

それから顔立ちはそこそこ。

成績もそこそこな感じの体育もそこそこな。


そんな感じで凡人の高校生として生きてきた。

そしてその豊島という女にレイプされたとか言われ。

学校で言いふらされ冤罪を着せられた。


豊島は美少女だった。

だけど根っからマジに腐っていた。

全て正義だと言っていたが。

何が正義なのか。


それを考えながら俺は...新しい県立高校に来たが。

その学校でも元の高校より結構離れているのだが俺の性悪な話が蔓延しており。

俺はイジメを受けていたというか。

最悪の状態だった。



正直、死ぬなら死んでも良い。

そんな事を思いながら嵌められた後、俺は一人暮らしがしたいとアパートを借りた。

それから今に至っているが。

マジに...新しい学校でも絶望だらけだった。

とにかく陰口が酷い。


「...はあ」


そう憂鬱な気分でアパートから外に出る。

それから重苦しい足で歩いて学校に登校していると「あの」と声がした。

顔を上げると...柔和な感じの性格そうな女子が居た。

豊かな顔をしている。

何かその幸せそうな顔にイラッとした。


「はい」

「貴方のその高校、水間高校ですよね?...今日、転校して来たんですけど...道順が分からなくて」

「ああ...じゃあ行く?一緒に」

「...は、はい。是非」

「途中から俺は離れて歩くから」

「?」


見た感じ身長は160センチぐらい。

メチャクチャ可愛い顔をしているが俺にとってはイラッとする顔だった。

申し訳ないが...。

栗毛色の髪の毛。

カチューシャをしている優しそうな顔立ちをしている。


「あの?」

「ああ。...いや」


そして俺はぶっきらぼうに歩く。

するとその背後をその小動物みたいな女子は付いて来た。

聞けば彼女は秀水柊子(しゅうすいしゅうこ)というらしい。

どうでも良い話だった。

この子もどうせ。


「...あの。お名前は」

「ジョン・スミス」

「え?」

「名無し。ノーコメント」

「...」


秀水は俺の言葉にクスッと笑った。

それからニコニコしながら「分かりました。ジョンさん」と笑顔になる。

俺はその顔を見てから「...」となる。

そんなの冗談に決まっているのに。

何でそんなニコニコしながら受けるのだ。


「それでジョンさん。何年生ですか?」

「そんなの答える必要ある?」

「因みに私は17歳。高校2年生です」

「...そんなの聞いてない」


この女子は苦手だ。

イライラする。

俺が...短気なだけかもしれないけど。

そう思いながら俺は歩く。

それから高校の門をくぐる。


「あ。レイプ魔...」


とか声がした。

俺はその言葉にそいつらを睨む。

するとレイプ魔と言ったそいつらは一目散に去って行った。

同級生の男子だったな。

記憶したぞ。


「...あの」

「...あ?」

「...レイプ...って?」


控えめに聞いてくる秀水。

俺は溜息を吐いた。

それから「余計な事を記憶しなくて良い」と怒る。

すると秀水は「はい」と黙った。


「まあ初めて来るならあっちの方だ。職員室は。じゃあな」

「有難う御座います!」

「...」


秀水は終始、俺に対して笑顔で、柔和に接する。

俺はその手を振って去って行く後ろ姿にイライラしながら去って行くその背中を見届けずそのまま教室に向かった。

相変わらずの陰口だったが。

今日は違う点があった。



「初めまして。皆様。私は秀水柊子と申します」


まさかの秀水の転校先がこのクラスだった。

盛り上がる教室。

俺の居るクラスにやって来たのだった。

唖然としながら見ていると秀水は笑みを浮かべてからそのまま椅子に腰掛けた。

俺を見てから手を振る。


「...」


ついそんな秀水を睨んだ。

そして秀水に嫌気が差した。

そのまま勉強をする。

盛大に溜息が出た。

億劫だ。



「ジョンさん」

「...!?」


次の時間になってから教室がまさかの事態に固まった。

何故なら秀水が俺に話しかけてきたから、だ。

俺は「は?」と反応する。

教室で女子に話しかけられるのは...久々だ。

というか今、それはどうでも良いが。


「...お、おい?」

「学校の中を案内してくれますか?」

「は!?」


レイプ魔の噂を聞いてないのか。

そう思いながら居るとその説明を女子達が「あの。秀水さん。その人に関わるのは危ないよ」とオドオドしながら言った。

するとクラスの男子が「レイプ魔。...女子をレイプしたっていう噂があるから。性犯罪野郎だから」と苦笑する。


「...」


やはりな...どうせ秀水もこの空気にどうせ汚染される。

そう思いながら俺は立ち上がろうとしたその時。

かなり威圧的な感じを見せた。

それも秀水が、だ。


「...悪く言わないで下さい。私はあくまでこの人に案内してもらいたいので」


当然、教室はひっくり返る。

唖然とする俺。

教室の奴らも愕然として唖然とする。

それから俺の手を引いてから教室を出る秀水。


「...お、オイ。お前の立場が一切合切無くなるぞ。何であんな事を」

「ジョンさん。私はこれで良いんです」

「...何が良いんだ。早く撤回しないと。それの俺と行動していると...」

「ああいうの不愉快じゃないんですか?」

「!」


秀水は俺を見据える。

それから「私は不愉快ですよ。暁月晴矢さん」と言う。

俺は「お前。...い、いつの間に名前を」と話す。

だが秀水はその言葉に答えず歩き出す。


これは...俺と秀水柊子との。

不思議な話だ。

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