変革戦士ロリコーン

青薔薇の魔女

その名は、変革戦士ロリコーン

第1話 そのヒーローは流星に乗ってやってくる

 どこまでも続く漆黒の中に眩い星が瞬いている。

 ここはそう、宇宙。


 どこまでも続くこの黒い海の中を、赤い宇宙船が進んでいた。

 

「ふう、後は母艦に受け渡すのみ……か」


 そんな赤い宇宙船のコックピットで一人の人物がそう漏らした。

 宇宙船と合わせた様な赤い姿のその人物が、一息ついて伸びをした……


 その時だった。


 ドカン‼と言う爆発音が響いたと思った次の瞬間、緊急事態を知らせるアラームがコックピットの中に鳴り響く。


「な、何事だ!?」


 そう言いつつ宇宙船の体制を立て直そうとするが、うまくいかない。


「ぐぬぬ……チェストおおお!!」


 そう言って操縦かんをつよくにぎって気合いを入れた時だった。

 

 ボキリ


「ぎゃああああ!?取れたあああ!??」


 根元からバッキリ折れてしまった操縦かんを見て悲鳴を上げる。

 どうにかしようと慌てるが、どうしようもない。

 

 ふとモニターを見れば、何処かの惑星の重力に捕まってしまったという表示がされている。


「まずいこのままでは墜落してしまう!」


 その叫びと共に、宇宙船は近くにあった青い星へと吸い込まれていくのだった……

 



―その日、ウェルトランドでは数百年に一度と言われる流星群が観測されてた。


 夜の闇を切り割き落ちていく、数10の流れ星たち。


 ウェルトランドの住人たちは空を見上げ、思い思いを過ごす。

 星に願いをかける物、興味深く星を見る物、はたまた旅の途中で感動を呼び起こす物……


 その星がこの世界にどんな混乱を巻き起こすか……まだ知らぬまま。


 

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